教育相談論

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
教育相談論
Special Needs Education
B402700001 2 2 前期授業 専門科目 DWEDU2335-J1 木1 B3-208,オンライン(中百舌鳥キャンパス) 永島 聡

授業目標

児童生徒に対して受容的かつ共感的に接することのできる教師になることを目的に、
以下の授業目標(達成目標)を設定する。

1) 学校における教育相談の歴史と現在の位置づけの概要について把握する。
2) カウンセリング等、教育相談に必要な心理学的知識のいくつかを理解する。
3) 障害や異文化等々、学校における多様性に関するいくつかの知識を獲得する。
4) 教育相談の技法論・組織論のみならず、児童生徒の人間形成に関する哲学的理解をも深める。

教科書

資料を随時配布する。

参考書

使用しない。

授業時間外の学習(準備学習等について)

・教育相談ないし学校心理臨床の現状について継続的に関心を持っておく。
・文学、映画、音楽、その他芸術等々に日常的に触れておく。
・社会情勢に興味を持ち続ける。
・一般常識的な知識の量を増やそうとし続ける。
・「準備学習」については、インターネットを活用する(ネットリテラシーには留意する)。

授業の概要

 児童生徒たちは学校内の人間関係の中で、自己理解を深めつつ社会性を育んでいる。そして教育相談とは、そんな彼ら彼女らの個性の伸長や人格の成長を支援するための教育活動である。この授業では、児童生徒の各発達段階における心性や教育的課題を適切に理解し、具体的支援に必要な基礎的知識(外部相談機関におけるものとは異なる、学校で行われるカウンセリングの独自性、その理論と技法等を含む)を習得することを目指す。
 本授業は、教育相談のための知識や技法の修得にとどまるものではない。そもそも教育相談とは、何のためなのか。教育相談の「意味」とは何なのか。教員を目指す者が、単なる知識や技法を超えて、それらに疑問を持ち続け、悩み続ける哲学的素養を身につけていく端緒を開くことを、この授業を通して試みていく。

授業計画

第1回 「はじめに」
授業に関するオリエンテーション、教育相談の概観
(オンラインで実施)
準備学習等 出身中学高校等の“校務分掌”およびその中での教育相談の位置づけについて把握しておく。
第2回 「教育相談研究の経過」
我が国における教育相談の歴史的変遷(1950~1980年代)
準備学習等 教育相談の対象になり得る児童生徒の具体例について掴んでおく。
第3回 「クライアント中心療法の再検討I」
ロジャーズ理論とその学校現場への導入について
ロジャーズ理論への批判についての検討
準備学習等 児童生徒の話を“非指示的”に“傾聴”するということについて、自分なりに調べ、イメージできるようにしておく。
第4回 「クライアント中心療法の再検討II」
ロジャーズ理論とその学校現場への導入について
ロジャーズ理論の再考
準備学習等 ロジャーズの“セラピストの3条件”について予習。
第5回 「教育相談に用いられる心理療法的技法I」
箱庭療法、コラージュ等について
準備学習等 必要な物品の準備。
第6回 「学校心理臨床の背景にある心理学的知見I」
フロイトをめぐって
準備学習等 “意識・前意識・無意識”“防衛機制”について調べておく。
第7回 「学校心理臨床の背景にある心理学的知見II」
エリクソンをめぐって
準備学習等 “アイデンティティ”について調べておく。
第8回 「1990年代以降の動向」
学校現場から生まれた教育相談理論
スクールカウンセラー制度導入後のあり方
準備学習等 出身中学高校において教育相談がいかに機能していた(あるいは機能していなかった)かを調べておく。
第9回 「教育相談に用いられる心理療法的技法II」
自己理解および他者理解のための作業
準備学習等 ロジャーズ理論について復習しておく。
第10回 「教育相談に用いられ得る心理療法の理論」
オープンダイアローグ、メンタライジングについて
準備学習等 オープンダイアローグおよびメンタライジングについて調べておく。
第11回 「ロゴセラピー理論応用の可能性」
教育相談を基礎づける思想的背景の必要性
“人生の意味”を考える
準備学習等 事前に授業において指定されたフランクルに関する論文を読んでおく。
第12回 「発達障害」
ASD、ADHD、LDへのケアについて
準備学習等 学校における発達障害の児童生徒の現状における具体例について、いくつか調べておく。
第13回 「性的マイノリティ」
学校におけるLGBTの児童生徒およびその保護者のあり方について考える
準備学習等 LGBTQ/SOGIに関する学校現場における具体的トピックについて、いくつか調べておく。できれば海外の現状についても触れておく。
第14回 「外国にルーツを持つ児童生徒」
学校における多文化共生について考える
準備学習等 外国にルーツを持つ子どもたちの現状の具体例について、いくつか調べておく。
第15回 「まとめ」
授業内容のまとめおよび質疑応答等
準備学習等 全体的な復習。

第1回は授業支援システムを通じて、非同期型オンライン(YouTubeの動画視聴)にて実施します。
第2回以降は基本的には対面の予定ですが、オンラインとの混合になる場合があり得ます。

成績評価

「授業目標(達成目標)」について
2)と3)についてはそれぞれ1つ以上は説明できること。
1)と4)については半分以上掴めていること。
少なくともこれらが望まれる。

2)と3)についてはそれぞれ2つ以上説明できるとなおよい。

上記を踏まえ、受講生自身の観点から議論できるようになることがより望ましい。

さらには、受講生自身の実体験あるいはそれに類するものを織り込んで論述できればなおよい。

・定期試験:75%
・授業毎の小レポート等提出物:25%