分析化学

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
分析化学
Analytical Chemistry
B304050001 2 2 後期授業 専門科目 CAABS2419-J1 金2 B11-4 小川 拓水

オフィスアワー

水曜日 13:00~14:00, C17棟407号室

授業目標

 受講生がバイオサイエンス分野における研究上の課題を解決するために分析化学の知識と技術を活用できるようになることを目的とする。
 具体的には,以下に挙げる項目を受講生の到達目標とする。
1.分析化学全般を支える基礎的な概念と理論について説明できること。
2.定性分析と定量分析の概念や手法の違いを説明できること。
3. 各種の分析方法の原理と特徴を説明できること。
4.測定値の取り扱いに関する基本的な考え方を身につけること。

教科書

本浄高治ほか著 「基礎分析化学」 (化学同人)

参考書

[1] G. D. Christian ほか著,今任稔彦‎・角田欣一監修,今任稔彦‎ほか訳 「クリスチャン分析化学 原著 7 版 I. 基礎編」 (丸善出版)
[2] G. D. Christian ほか著,今任稔彦‎・角田欣一監修,今任稔彦‎ほか訳 「クリスチャン分析化学 原著 7 版 II. 機器分析編」 (丸善出版)
[3] 上本道久著 「分析化学における測定値の正しい取り扱い方—“測定値”を“分析値”にするために」 (日刊工業新聞社)

関連科目

実験科目全般

授業時間外の学習(準備学習等について)

【通常授業】
• 予習として教科書の該当部分を読み,授業内容の概要を把握しておくこと。復習として,教科書・配布資料・ノートを読み返して毎回の授業内容を自分なりに整理してまとめておくこと。
• 授業内容の理解の点検と知識の定着のために,毎回,課題(小テストや小レポート)を提示する。
• レポート作成にあたっては,書き手の意図が第三者に伝わる論理的な文章の作成を心掛けること。教科書,参考書,論文等を適切に引用しつつ,自らの意見と他者の意見を明確に区別して文章を作成すること。受講生独自の意見が盛り込まれている場合,学習姿勢の評価点を加点する。
• 授業内容や課題に関する質問は随時メール等で受付ける。その際,まず自ら教科書,参考書,論文等をよく調べて,質問内容を整理すること。質問と質問に対する回答は,質問者名を伏せて,授業支援システムに提示する。質問の内容や回数は,学習姿勢を評価する際の判断材料とする。

授業の概要

 本授業では,分析化学の基礎理論とその応用である分析技術について概説する。
 分析化学は,試料に含まれる物質の化学的組成を調べるための学問分野であり,化学全般の基礎を担うだけでなく,医療,環境,食品,工業といった応用生命科学分野における問題点の解決や要求に応える役割も担う。分析化学の知識を応用した分析技術は,試料に含まれる物質の定性と定量をおこなうために用いられる。高度な機器も,しっかりとした分析化学の基礎知識があってこそはじめて有効に活用できるものである。また,実際の試料の分析手順は,問題の明確化,方法の選択,試料の入手,試料調製,化学分離の実行,測定の実行,測定値の解析といった複数の段階からなっており,これらの基本操作やデータ処理についての基礎知識は,応用生命科学分野における研究上の課題を解決するために必要不可欠な要素である。

授業計画

第1回 ガイダンス
(目標)授業の全体像をイメージできるようになる。
準備学習等
第2回 分析化学の基礎(1):分析化学の基礎概念
(目標)溶媒としての水,溶液の濃度,物理量と単位,化学平衡,活量係数,平衡と熱力学的パラメーターについて理解を深め,説明できるようになる。
準備学習等 教科書の第1章の内容を事前に読んでおくこと。
第3回 分析化学の基礎(2):測定数値の取り扱い
(目標)精確さ,有効数字,検出限界,定量下限の考え方,誤差計算,実験値の取捨選択について理解を深め,説明できるようになる。
準備学習等 教科書の第1章の内容を事前に読んでおくこと。参考書[3]を事前に読んでおくことが望ましい。
第4回 定性分析と重量分析(1):試料の採取と調製
(目標)試料の採取,試料の粉砕,試料の乾燥,試料の溶解,有機物の分解,除タンパク操作について理解を深め,説明できるようになる。
準備学習等 教科書の第2章の内容を事前に読んでおくこと。
第5回 定性分析と重量分析(2):定性分析、重量分析
(目標)陽イオンの系統的定性分析,陰イオンの定性分析について学ぶ。秤量,質量計算,沈殿生成とその性質,均一溶液からの沈殿法,重量分析の操作,重量分析に用いられる有機試薬について理解を深め,説明できるようになる。
準備学習等 教科書の第2章の内容を事前に読んでおくこと。
第6回 容量分析(1):体積器具と標準溶液、酸塩基滴定
(目標)容量分析に用いられる体積計の取扱い,容量分析用標準試薬について学ぶ。酸塩基の定義,酸塩基平衡,酸塩基の解離平衡,溶液のpH,酸塩基滴定,緩衝液について理解を深め,説明できるようになる。
準備学習等 教科書の第3章の内容を事前に読んでおくこと。
第7回 容量分析(2):酸化還元滴定、沈殿滴定、キレート滴定
(目標)酸化と還元,標準酸化還元電位とNernstの式,酸化還元反応の平衡定数について学び,酸化還元滴定の原理や方法を説明できるようになる,溶解度積とイオン積,難溶性塩の溶解平衡,溶液中の電解質と沈殿の溶解,分別沈殿について学び,沈殿滴定の原理や方法を説明できるようになる。金属錯体やLewisの酸塩基,錯体の生成平衡,キレート効果について学び,キレート滴定の原理や手法を説明できるようになる。
準備学習等 教科書の第3章の内容を事前に読んでおくこと。
第8回 分離分析(1):溶媒抽出法、固相抽出法,イオン交換法
(目標)分離分析の基本的な考え方を理解する。分配律,分配比,抽出百分率について学び,溶媒抽出法の原理や方法を説明できるようになる。固相抽出法の操作や特徴について学ぶ。イオン交換体の種類,イオン交換平衡,イオン交換速度について理解を深め,イオン交換法の原理や手法を説明できるようになる。
準備学習等 教科書の第4章の内容を事前に読んでおくこと。
第9回 分離分析(2):クロマトグラフィーの種類と理論
(目標)クロマトグラフィーの理論を学ぶ。段理論について図を用いて説明できるようになる。
準備学習等 教科書の第4章の内容を事前に読んでおくこと。
第10回 分離分析(3):液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー
(目標)液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィーの分類と特徴を学び,それぞれの分離手法を説明できるようになる。
準備学習等 教科書の第4章の内容を事前に読んでおくこと。
第11回 分析技術の応用(1):分光学的方法
(目標)電磁波の性質,物質と電磁波の相互作用,紫外・可視スペクトル,モル吸光係数について学び,吸光光度法の原理や手法を説明できるようになる。
準備学習等 教科書の第5章の内容を事前に読んでおくこと。
第12回 分析技術の応用(2):電気化学的方法、膜分離法
(目標)指示電極と参照電極,ポテンショメトリー,サイクリックボルタンメトリーについて学ぶ。膜分離の種類と分離範囲,原理について学ぶ。
準備学習等 教科書の第5章の内容を事前に読んでおくこと。
第13回 分析技術の応用(3):放射化学的方法
(目標)放射能利用のための基礎知識,放射性核種の分析化学への応用について学び,放射化学的方法の原理や手法を説明できるようになる。
準備学習等 教科書の第5章の内容を事前に読んでおくこと。
第14回 分析技術の応用(4):質量分析法、核磁気共鳴法
(目標)質量分析に用いられる装置,イオン化法,マススペクトルについて理解を深め,質量分析法の原理や手法を説明できるようになる。核磁気共鳴法に用いられる装置,測定対象,NMRスペクトルについて理解を深め,核磁気共鳴法の原理や手法を説明できるようになる。
準備学習等 参考書[2]の第5章の内容を事前に読んでおくこと。
第15回 期末試験 準備学習等

成績評価

• 授業の到達目標 1〜4 の達成度(期末試験の成績80%,各回の課題の成績10%)と学習姿勢(10%)により総合的に評価する。
• 出席回数が3分の2以上の受講生を成績評価の対象とする。
• C(合格)となるためには,授業の到達目標 1〜4 のすべての項目について説明できることが必要である。