相対性理論

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
相対性理論
Theory of Relativity
B304000001 2 3 前期授業 専門科目 CSPHY3431-J1 金1 A5-306 会沢 成彦

オフィスアワー

月曜午前, 火曜午前, 木曜以外で研究室にいるときにはいつでも応対可能
(A14 319)

授業目標

相対性理論, 特に特殊相対性理論は量子力学と並んで現代の物理学の基礎をなす重要な理論であり, 物理を学ぶ学生が必ず習得しなければいけない科目のひとつである. この講義では特殊相対論の完全な習得と, 一般相対論の考え方の概要を理解することを目標とする. 具体的には下記の事柄を習得することを目指す:
1) 相対性原理とはなにかを理解する
2) 慣性系と慣性系における光の性質について理解する
3) 慣性系における長さと時間をどのように定めるかを理解する
4) ローレンツ変換とその物理的帰結について理解する
5) 相対論的運動学を理解する
6) マックスウェルの電磁気学の相対論的構造を理解する
7) 等価原理とその物理的帰結について理解する
8) 一般座標変換と重力の関係について理解する

教科書

相対性理論入門講義 (現代物理学入門講義シリーズ)
風間 洋一 , 培風館

参考書

原論文で学ぶアインシュタインの相対性理論 (ちくま学芸文庫) 唐木田 健一, 筑摩書房
相対性理論 (裳華房テキストシリーズ―物理学), 窪田 高弘, 佐々木 隆, 裳華房

関連科目

力学I,II, 電磁気学I,II, 宇宙物理学A,B

授業時間外の学習(準備学習等について)

相対性理論は時間や空間といった概念は, われわれが直感的に思っていることと大きく食い違っていることを明らかにした. 言い換えると, われわれの常識を修正することが相対論を学ぶことと言ってもよい. そのため相対論を正しく理解するためには通り一遍の学習では不十分である. 時間外の学習として次を行うこと.
1) 講義は教科書に沿って進められるので, 講義の前, あるいは後に教科書の該当部分を丁寧に読むこと.
2) その際に, 教科書に載っている数式変形や計算を自分でやること.
3) 教科書に載っている演習問題を解くこと.
3) 教科書以外にもう一冊の本を読むこと. その理由は内容が同じでも説明の仕方や順番が変わると理解しやすい場合があるからである. 相対論の最良の教科書はアインシュタイン自身が書いたものであると思う. 参考書にアインシュタインの原論文の和訳を挙げてある. 特殊相対論の本質はこれを読めば十分わかるし, その部分は中学校程度の数学の知識を必要とするだけで, 物理の知識がなくても十分に理解可能である. 教科書以外の本として,これを読むことは特に勧められる.

授業の概要

この講義では特殊相対論を中心に話をし, 一般相対論については考え方の概略を話すに留める. 特殊相対論の基本となる光速度不変の原理, その帰結としてのローレンツ変換を説明した後, ローレンツ変換の物理的な帰結であるローレンツ収縮やドップラー効果について説明する. また, ミンコフスキーの4次元時空を用いて特殊相対論を記述する方法, 特に時空図の使い方, テンソル算法について講義する. ニュートン力学は特殊相対論の要請を満たさないため, どのように修正を加えれば良いかを講義し, エネルギーと質量の等価性を導出する. マックスウェルの電磁気学は特殊相対論と整合性があることを示し, マックスウェル方程式の共変形を導出する. 時間があればローレンツ群や回転群についても触れる.

授業計画

第1回 序論:相対性理論とはなにか?ニュートン力学と電磁気学の相対性 準備学習等 教科書の第1章, 第2章を学習する
第2回 光速度の測定の歴史とマイケルソン・モーリーの実験 準備学習等 教科書の第3章を学習する
第3回 特殊相対論の基礎(その1)特殊相対論の仮定とローレンツ変換 準備学習等 教科書の4.1〜4.3を学習する
第4回 特殊相対論の基礎(その2)速度の合成則とミンコフスキー時空 準備学習等 教科書の4.4, 4.5を学習する
第5回 特殊相対論の基礎(その3)ローレンツ収縮, 時間の遅れ, ドップラー効果 準備学習等 教科書の4.6, 4.7を学習する
第6回 ローレンツ変換の特徴付け, ベクトル, 基底, 計量 準備学習等 教科書の5.1〜5.3を学習する
第7回 共変量, 反変量 準備学習等 教科書の5.4〜5.6を学習する
第8回 4元速度と4元運動量 準備学習等 教科書の5.7〜5.9を学習する
第9回 小テスト, エネルギーと質量の等価性 準備学習等 教科書の6.1を学習する
第10回 ネルギーと質量の等価性の応用, 相対論的運動方程式 準備学習等 教科書の6.2, 6.3を学習する
第11回 相対論的運動方程式の応用 準備学習等 教科書の6.4, 6.5を学習する
第12回 マックスウェル方程式の復習と電磁場のローレンツ変換 準備学習等 電磁気学の教科書を見なおしておくこと.
教科書7.1を学習する.
第13回 マックスウェルの共変形 準備学習等 教科書の7.2, 7.3を学習する
第14回 一般座標変換と等価原理 準備学習等 教科書の8.1, 8.2を学習する
第15回 等価原理の帰結と重力の記述の仕方 準備学習等 教科書の5.1〜5.3を学習する

成績評価

授業目標(達成目標)の1)〜8)の達成度に基づき成績評価を行う. 合格となるためには1)〜8)のすべての項目に関する初等的な問題を解けることが必要である. 成績評価の手段として小テスト1回と期末試験を用いる. 成績評価に占める割合は小テスト40%, 期末テスト60%とする.