幾何学

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
幾何学
Geometry
B200170001 2 2 後期授業 専門科目 BEMAT2206-J1 月1 B3-204 山口 睦

オフィスアワー

授業中に連絡する.

授業目標

距離空間の完備性という概念から,常微分方程式の存在定理,陰関数定理・逆写像定理といった微分積分学における重要な定理が導かれる道筋を理解し,さらに行列の対角化などの線形代数の基本的な手法や,逆写像定理などの微分積分学における基本的な定理が,行列からなる群の幾何学的な性質を調べるのに重要な役割を演じることを理解する.
このように幾何学の概念が微分積分学に応用されたり,逆に線形代数学や微分積分学が幾何学に応用される例を学ぶことによって,色々な知識やアイデアを活用しながら個々の問題を解決するという,数学における典型的な方法論を習得し,同時に線形代数学や微積分学についての理解を深める.
具体的には下記の項目ができることを目標とする.
1.写像の微分可能性が判定でき,合成写像の微分が求められる.
2.具体的に与えられた行列の指数写像による像を求めることができる.
3.行列の指数写像を用いることによって定数係数連立線形微分方程式の解を求めることができる.
4.具体的に与えられた正値エルミート行列の対数写像による像を求めることができる.
5.正則行列を正値エルミート行列とユニタリー行列の積に表すことができる.

教科書

プリントを配布する.

関連科目

解析学基礎Ⅰ(微積分学I),解析学基礎Ⅱ(微積分学I)I,線形代数Ⅰ(線形数学I),線形代数Ⅱ(線形数学II),幾何学I(幾何学入門)

授業時間外の学習(準備学習等について)

授業時間だけでは,この講義の内容を理解し,その理解を定着させることはできないので,授業の復習は勿論のこと,予習も行うこと.
下記の「授業計画」の項にいつ, どのような内容を講義するかが書かれているので,授業前にその節の内容を必ず読み,配布したプリントや参考書などを読むことによって,授業で扱うトピックに関して大まかなイメージをつかむよう心掛けること.
もし解りにくい点があれば,何が解っていないのかを明らかにし,問題意識を持って授業に臨むこと.
また,講義中に配布したプリントの演習問題について,自発的に取り組むこと.

授業の概要

幾何学が解析学に応用されたり,逆に線形代数学や微分積分学が「行列の指数写像」という概念を通して幾何学に応用される例を学ぶ.なおこの授業では幾何学Ⅰ(幾何学入門)で学んだ内容を前提とするので,幾何学Ⅰ(幾何学入門)を受講していない人は授業支援システムの幾何学Ⅱ(幾何学)のページにアップロードしてある,幾何学Ⅰ(幾何学入門)で配布したプリントを読んで,幾何学Ⅰ(幾何学入門)の内容を自習すること.

授業計画

第1回 位相空間と連続写像について基本的な概念の復習を行う. 準備学習等
第2回 多変数関数の微分の概念について復習と補足を行う. 準備学習等
第3回 距離空間の完備性の概念について解説し,n次元ユークリッド空間が完備距離空間であることを示す. 準備学習等
第4回 完備距離空間に関する不動点定理を示す. 準備学習等
第5回 常微分方程式の解の存在定理を示す. 準備学習等
第6回 陰関数定理を示すための準備を行う. 準備学習等
第7回 陰関数定理と逆写像定理の証明を行う. 準備学習等
第8回 正規行列の対角化や実正規行列の標準化など1年次に学んだ線形代数に関する復習と補足を行う. 準備学習等
第9回 行列のなすベクトル空間の位相について論じ,行列からなる級数の収束性について解説する. 準備学習等
第10回 行列の指数写像を定義して,基本的な性質を導く. 準備学習等
第11回 リー群の概念について解説したのち,行列の指数写像に対して逆写像定理を用いることにより,古典群と呼ばれる行列からなる群がリー群であることを示す. 準備学習等
第12回 線形代数の結果を用いることによって,行列の指数写像のより深い性質について解説する. 準備学習等
第13回 行列の指数写像を用いることによって,定数係数の斉次連立線形微分方程式の解が表されることを示し,定数係数の斉次連立線形微分方程式の解法について解説する. 準備学習等
第14回 正値対称行列や正値エルミート行列の概念を導入し,行列の対数写像を定義する. 準備学習等
第15回 行列の指数写像と対数写像を用いることにより,コンパクトでない古典群がコンパクトな古典群とユークリッド空間との直積に同相であることを示す. 準備学習等
第16回 期末試験 準備学習等

成績評価

下記の達成目標に関する問題が解答できるかどうかを評価し,C(合格)となるためには, 基本的な問題を概ね正しく解答できる
ことが必要である.なお平常の授業の課題を40%,期末試験60%で評価するが,対面での試験が行えない場合は平常の授業の課題のみで評価を行う.
1.写像の微分可能性が判定でき,合成写像の微分が求められる.
2.具体的に与えられた行列の指数写像による像を求めることができる.
3.行列の指数写像を用いることによって定数係数連立線形微分方程式の解を求めることができる.
4.具体的に与えられた正値エルミート行列の対数写像による像を求めることができる.
5.正則行列を正値エルミート行列とユニタリー行列の積に表すことができる.