地球環境の化学

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
地球環境の化学
Geochemitry
B102740001 2 2 前期授業 専門科目 AENES2308-J1 火2 A5-305 竹中 規訓

オフィスアワー

月曜日16:15-17:45

授業目標

本科目では、大気圏、河川・湖沼・海洋の水圏で起こっている現象を化学的に理解し、環境中で起こっている現象の理解を深めることを目的とする。

具体的には以下の能力を身につけることを達成目標とする。
1.化学平衡に関する熱力学用語を理解し説明できること。
2.熱力学を修得し、平衡を状態を計算できること。
3.電磁波の基礎を修得し、温暖化、オゾン層破壊を化学的に理解できること。
4.対流圏及び成層圏で起こっている化学反応を説明できること。
5.エアロソルについて理解できること。
6.水の中の化学反応を理解できること。

教科書

新しい物理化学 地球環境を守る基礎知識、三島健司他著、化学同人(2004)。
その他、適宜、資料を配付する。

参考書

・Aquatic Environmental Chemistry, Alan G. Howard著, Oxford University press(1998).
・Biogeochemistry: An analysis of global change,William H. Shlesinger,Academic Press,1997.
・物理化学の基礎, P.W. Atkins・ M. J. Clugston著,千原秀昭・稲葉章訳,東京化学同人(1984).
アトキンス物理化学第8判 上・下, Peter Atkins and Julio de Paula著, 千原 秀昭, 中村 亘男 翻訳,東京化学同人(2009).

関連科目

環境共生科学入門Ⅰ、地球環境学、生物・化学入門

授業時間外の学習(準備学習等について)

環境中の物質循環を化学、物理を基本に理系的な講義を行うので高校の化学Ⅰ、物理Ⅰの復習をしておくこと。授業計画の準備学習の内容について、あらかじめ上であげた参考書等により講義前に予習をしておくことが望ましい。

授業の概要

地球環境における物質循環を理解するために、まず大気の熱力学の後、大気組成、平均滞留時間の考え方を講義、反応速度論の基礎の講義後、微量気体の濃度と反応を講義する。21世紀の環境問題と言われている大気エアロゾルの講義の後、電磁波の基礎から地球の温暖化問題と成層圏オゾン問題を根本から理解できるように化学および物理を中心として講義する。さらに、水圏の話にうつり、水溶液化学の基礎とその環境中での役割を説明する。海洋と大気、海洋と陸域の関わりについて講義し、最後に有害物質と毒の関係から汚染とは何かを自ら考えることができるように講義を行う。 高校で化学を習っていない場合、生物・化学入門を履修しているか、自分でe-learningで勉強すること。基礎的な化学の知識を有していることを前提として講義を行う。

【他学類専門科目として受講する場合】
環境中で起こっている現象を化学、物理を基本に理系的な講義を行う。そのため、高校の化学Ⅰ、物理Ⅰ程度の知識があることを前提としている。学んだ経験がない場合、生物・化学入門を履修していること。高校の化学、生物・化学入門を履修の経験がない場合、講義内容の理解は難しい。

授業計画

第1回 イントロ:授業の流れの説明。地球環境問題の基礎 準備学習等 SI単位および大気、水中の物質濃度を表す単位について勉強しておくこと。”新しい物理化学”、第1章、第2章の予習をしておくこと。
第2回 物質の状態、相平衡、状態方程式 準備学習等 ”新しい物理化学”、第3章の予習をしておくこと。
第3回 大気の熱力学1:エンタルピーとエントロピー 準備学習等 ”新しい物理化学”、第4章、熱力学第一法則と第二法則の予習をしておくこと。
第4回 大気の熱力学2:自由エネルギーと平衡大気の熱力学 準備学習等 ”新しい物理化学”、第5章、自由エネルギーと平衡の予習をしておくこと。
第5回 大気の熱力学3:地球大気の特徴と平均滞留時間および反応速度論の基礎 準備学習等 ”新しい物理化学”、第5章、自由エネルギーと平衡、および第7章、反応速度論の予習をしておくこと。
第6回 反応速度論 準備学習等 ”新しい物理化学”、第7章、反応速度論を復習しておくこと。
第7回 中間試験 準備学習等 第1回から6回の内容をしっかり復習しておくこと。
第8回 対流圏の化学 準備学習等 平衡反応および地球環境学で学習した対流圏の化学の復習をしておくこと。
第9回 エアロゾル、酸性雨 準備学習等 地球環境学で学習したエアロゾル、酸性雨とヘンリーの法則について予習しておくこと。
第10回 電磁波と地球の温暖化問題 準備学習等 電磁波について予習しておくこと。地球環境学で学習した温暖化の復習をしておくこと。
第11回 成層圏の化学 準備学習等 電磁波、原子の構造や地球環境学で学習したオゾン層の復習をしておくこと。
第12回 水の特異性と酸塩基反応 準備学習等 参考書の"Aquatic Environmental Chemistry"の3章、The acidity of waterまたは水溶液のpHおよびその求め方について予習しておくこと。また、”新しい物理化学”第4章のエンタルピーの求め方を復習しておくこと。
第13回 酸化還元反応と淡水の化学 準備学習等 参考書の"Aquatic Environmental Chemistry"の5章、Oxidsation and reductionまたは、酸化数および酸化還元反応について予習しておくこと。
第14回 溶解・沈殿・コロイドおよび河口付近の化学 準備学習等 参考書の"Aquatic Environmental Chemistry"の6章または、溶解度積、コロイド粒子、塩析について予習しておくこと。
第15回 海洋循環と地球環境への影響 準備学習等 海洋循環について調べておくこと。
第16回 期末試験 準備学習等 15回の復習をして臨むこと。

成績評価

授業目標(達成目標)の1~6 の達成度で評価を行う。
単位を取得するためには
1.化学平衡に関する熱力学用語を説明できる。
2.熱力学データから平衡状態を計算できる。
3.温暖化、オゾン層破壊メカニズムを化学的に説明できる。
4.対流圏及び成層圏で起こっている主たる化学反応を説明できる。
5.エアロソルの分類、測定法、人体影響を説明できる。
6.水の中の酸性度、酸化還元反応、沈殿反応を説明できる。
上記の6点を達成することが求められる。

成績を評価する手段として、テスト2 回とレポートを用いる。
成績評価に占める割合は、テスト2 回が80%、小レポートが20%とし、60%以上の達成率で合格とする。

備考(実務経験の活用を含む)

本授業の内容は、授業担当者の実務経験を活用したものである。