社会共生科学入門I

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
社会共生科学入門I
Introduction to Social Coexistence Studies I
B100500001 2 1 後期授業 専門科目 AESCS1202-J1 水3 オンライン(中百舌鳥キャンパス) 秋庭 裕・他

オフィスアワー

各担当者への質問についてはそれぞれのオフィスアワーを参照のこと。

授業目標

 本講義は、社会における人々の共生について考えるための研究領域の多様性に対する理解を深めることを目的とする。社会共生を考えるための題材を「統一テーマ」として設定し、そのテーマを共通の参照軸あるいはキーワードとしながら、各研究領域がもつ問題意識と方法・結論付けの特色を理解し、社会共生を実現するために必要な分野横断的・システム的な思考を身につけることを目指す。今年度の統一テーマは「大阪・関西」。

(達成目標)
 1)現代の社会・文化的な諸事象を「共生」の視点から捉える際に有効な、種々の学問領域のアプローチ方法や考え方の特徴について説明できること。

 2)身近な事象や話題を手がかりとして、社会共生に関わる諸問題を自分自身の言葉として説明できること。

教科書

使用しない。

参考書

各担当者が講義において適宜指示する。

関連科目

社会共生科学入門II

授業時間外の学習(準備学習等について)

 授業内で言及・紹介される文献や資料を各自で探索・入手して読んでおくこと。また、各回の担当者ごとの講義内容について、各自でノートを整理し、理解を深めること。

授業の概要

 専門分野の異なる複数の教員が、統一テーマに関わるさまざまな話題を提供し、相互の連関を意識しながら共に考えていくことを通じて、社会あるいは共生のあり方を見つめる「視点」の多様性を知ることを目指す。
 講義はいわゆるオムニバス形式で行う。
 なお、今年度は、非同期オンラインにより講義を行う。

授業計画

第1回 イントロダクション (担当者全員)
 一連の講義をつなぐキーワードである「関西」について、各回で講ぜられるテーマを紹介しながら、それらが環境や共生という問題とどのような仕方で結びついているのかについて考える。
 また、成績評価についての説明をおこなう。
準備学習等
第2回 都市空間としての関西(1)(水野真彦)
大阪をはじめとする関西圏の都市空間の構造について、中心都市とその郊外の現状を概観する
準備学習等
第3回 都市空間としての関西(2)(水野真彦)
近代期の工業都市化を中心に、都市空間の形成について論じる
準備学習等
第4回 映像からみる大阪(1)(酒井隆史)
映画やドキュメンタリーをみながらイメージにあらわれた大阪を確認し、そこからどのような研究テーマがひきだしうるのかを考える。
準備学習等
第5回 映像からみる大阪(2)(酒井隆史)
映画やドキュメンタリーをみながらイメージにあらわれた大阪を確認し、そこからどのような研究テーマがひきだしうるのかを考える。
準備学習等
第6回 近代大阪と信仰(1)(秋庭裕)
近代都市大阪における『現世利益』
現代社会に生きる人びとにとって信仰とは何なのか。その原点を大阪近郊生駒山地に探る。都市化や近代化の進展にもかかわらず「呪術」は消滅しない。なぜなら「幸せに生きたい」という人々の願望に、今も昔も「呪術」はストレートに応えることができるのである。
準備学習等
第7回 近代大阪と信仰(2)(秋庭裕)
1920年代《大大阪》における光と影
通天閣や御堂筋、そして地下鉄やデパートの誕生など、近代都市の骨格が形成された1920年代、大阪は都市の骨格を整えた。「大大阪」の誕生である。近代都市・大阪に生きた人々の夢と願望がどのようにものであったのか。それを信仰の世界に探る。
準備学習等
第8回 関西地域におけるさまざまな共生の姿(1)(櫻井敬人)
①“John Mung Japanese”
米国の捕鯨船によって無人島から救い出された後、クジラを追って世界の海を股にかけた万次郎は、恩人の船長に宛てた手紙に “John Mung Japanese” と署名した。日本をおよそ10年間離れていた万次郎の経験を通して、「日本人」の定義を考える。
準備学習等
第9回 関西地域におけるさまざまな共生の姿(2)(櫻井敬人)
②海を越える熊野
熊野の浦々では、明治半ばから大勢の男女が海外出稼ぎに従事するようになった。様々なかたちで海と関わりながら生きた彼らが敵性外国人として扱われた歴史に注目し、現代を生きる私たちの多文化共生社会のあり方を考える。
準備学習等
第10回 言語から考える関西(1)(西尾純二)
①大阪弁は大阪の何を語るのか?
 ・大阪弁の成立事情 ―正統なる大阪弁とは―
 ・大阪弁の時空間  ―地理的分布と地誌・歴史―
準備学習等
第11回 言語から考える関西(2)(西尾純二)
②大阪におけるマイノリティの言語生活
 ・沖縄移住者の言語生活
・在日コリアン1世の言語体系
準備学習等
第12回 文学から考える関西(1)(青木賜鶴子)
①菅原道真が神になるまで
「天神さん」とも呼ばれる天満宮は、学問の神様として知られる菅原道真を祀っている。現実の道真は天才肌の学者・政治家であったが、無実の罪で大宰府(現在の福岡県)に流されて憤死した。その直後から天変地異や重要人物の急死等が続き、人々は道真の怨霊が原因と考えた。最初怨霊とされた道真がいかにして神になったのか、文献から考える。
準備学習等
第13回 文学から考える関西(2)(青木賜鶴子)
②大阪府立大学所蔵の貴重書と近世大坂の出版
大阪府立大学の図書館が所蔵する貴重書の中から、いくつか紹介する。特に萩原広道の「源氏物語評釈」は、大阪の版元が出したもので、本学にはその元になった板木(はんぎ)があり、貴重なものである。この版元を中心に江戸時代の大坂の出版事情を探る。
準備学習等
第14回 まとめの課題 準備学習等
第15回 まとめの課題締切日 準備学習等

成績評価

 担当教員ごとの評価の総点(90%)、まとめの課題(10%)を総合的に判断する予定。担当者ごとに5回分レポート提出が課せられていることに注意すること(1回でも未提出のときは、単位取得が困難になる)。
 合格となるレポートを作成するには、授業目標1および2との関係において、①社会共生に関わる諸問題へのアプローチについて各担当者から紹介された理論や方法を適切に理解し説明できること、②またそれらのテーマ、理論・方法に基づいて、各自の視点から社会共生について考察できることが必要となる。

備考(実務経験の活用を含む)

【他学類専門科目として受講する場合】 関連科目と合わせて受講することが望ましい。
本授業の内容は、授業担当者の実務経験を活用したものである。

授業開始前日までに必ず受講申請を終えておくこと。今年度は、非同期オンラインによる講義である。