生物学A(緑地)

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
生物学A(緑地)
Biology A
A600460002 2 1 前期授業 理系基礎科目 FLBAB1946-J1 火1 B3-208 宮本 健助

オフィスアワー

随時。授業でわからないことなどは、そのつど質問に来てください。e-mail(アドレスはmiyamotoの後ろに@las.osakafu-u.ac.jp)でも可とします(subjectに「生物学Bの質問」と記載のこと)。

授業目標

 ヒトを含む生物、すなわち生命をもつものを一言で言い表すことは難しいが、生物の存在は、地球環境形成と共に歩んできた長い生物進化の賜物である。1953年のワトソンとクリックによるDNAの二重らせん構造の発見は、生物がもつ遺伝子がどのようにして複製され、そして、いかにして発現して機能的・構造的タンパク質をつくっていくかを示し、遺伝子を中心とした分子生物学の観点からの生命科学が発展した。次々と生物のゲノム(遺伝情報)が解読され、ヒトを含む生物のありかたや見かたに大きな影響を与えている。21世紀になり、ゲノム科学に続くポストゲノム科学やバイオテクノロジー技術の急速な進歩から、生命科学は大きな広がりを見せている。一方で、最初に述べたように生物の存在は、地球環境形成と共に歩んできた長い生物進化の賜物であり、環境と生物との間の作用・反作用、地球規模での環境問題、個体~集団での生物間相互作用を理解することが、生物多様性の理解につながることはいうまでもない。すなわち生物科学を学ぶ上では、生物の一様性から多様性の理解につながる基礎生物学の習得が必須である。
 本講義では、最初に、地球環境と生物の相互作用、生物進化の道筋を学び、生物進化・生物多様性に関する基礎的知識を身に着ける。その後、生命の単位である「細胞」を中心とした生命科学に関する基礎的知識を習得する。細胞レベル、細胞下レベルでの生物学、すなわち、生物を構成する物質、細胞と遺伝情報の関係、個々の細胞を機能させる原理を理解することで、生命現象の一様性に関する理解・知識を深める。生命科学の基礎と環境問題にからむ生物多様性科学や生態学・環境科学の基礎を学ぶことで、地球規模での環境問題や、大きな広がりを見せる生命科学に対応することができる基礎的能力を身に着けることを目標とする。

教科書

生物学Aでは教科書として「生命科学 改訂第3版」(東京大学生命科学教科書編集委員会編)、羊土社(ISBN978-4-7581-2000-5)を使用します(なお、この教科書は、生物学Bでも使用します)。

参考書

「改訂第3版 絵解き植物生理学」(オーム社)(2016年10月発刊)、「新しい植物科学-環境と食と農業の基礎」(培風館)(2012 第2版出版)、「理工系学生のための生命科学・環境科学」(東京化学同人)をもとに、「生物と環境」に関連する補足資料をして講義時にプリントとして配付します。これらを参考書とします。

関連科目

生物学Bおよび生物学実験、並びに理系教養科目全般。なお、生物学Aと後期開講する生物学Bをセットとして受講し、生命科学の基礎を十分に理解してください。
なお、参考書の一部は、SEL室において準備していますので活用してください。

授業時間外の学習(準備学習等について)

教科書、配付資料(また、参考書の当該の箇所)をもとに予習、復習してください。大まかな項目ごとにレポート課題を課します。

・高校で主として物理・化学を学習してきた学生でも2回生で課程配属される場合には生物・化学を履修してきた学生が生物学A/Bを学んだのと同じ到達レベルになっていることが必要です。すなわち、より積極的に学習しなければならないということです。生物未履修者の学生や高校での生物の学習が足りていないと感じる学生は、B3棟2階のSEL室を積極的に利用し、能動的学習についてきてください。

授業の概要

生物は器官、個体レベルでは実に多様な形態や機能を示します。一方、分子・細胞レベルではほぼ同一の原理で生命活動を営んでいます。生物学Aでは、生命誕生と地球環境の変化に伴う生物進化、すなわち生物の多様性環境や、生物と環境との相互作用について環境刺激の受容と応答などについて概説します。それに引き続いて、分子・細胞レベルでの生物の統一性、すなわち生体物質の構造と機能、遺伝情報の複製と発現機構などを分子生物学的・生化学的側面からそれぞれ学習します。

授業計画

第1回 はじめに:生物の多様性と一様性
 生命と環境・・・地球環境と生命の誕生
      ・・・地球環境と植物との共進化について
準備学習等 「生命科学」の第1章の生物の多様性と一様性のところを予習しておいてください。
第2回 生命と環境:生物の進化・・・地球環境と植物 準備学習等 「生命科学」の第1章の生物の多様性と一様性のところを復習しておいてください。
第3回 生命と環境:生物圏と生物多様性 準備学習等 生物と環境に関わる配付資料、および参考書をもとに勉強してください。
第4回 生命と環境:生物の環境応答 準備学習等 生物と環境に関わる配付資料、および参考書をもとに勉強してください。
第5回 第1章 IV 生体を構成する物質(その1)脂質
 細胞膜の構造とその機能(第5章)、膜輸送など
準備学習等 教科書の当該のところに目を通しておいてください。また、第5章で、生体膜の組成の持つ生理的意義を予習しておいてください。
第6回 第1章 IV 生体を構成する物質(その2)アミノ酸・タンパク質 準備学習等 教科書の当該のところに目を通しておいてください。生体を構成する物質」の内、タンパク質を理解しておいてください。
第7回 第1章 IV 生体を構成する物質(その2)アミノ酸・タンパク質
 7章:代謝 ・・・酵素
準備学習等 教科書の当該のところに目を通しておいてください。
第8回 第1章 IV 生体を構成する物質(その3)核酸 準備学習等 教科書の当該のところに目を通しておいてください。
第9回 第2章遺伝情報の複製
 (1) 細胞増殖とDNA複製・・・、核酸の構造・細胞周期(第9章)
準備学習等 教科書の当該のところに目を通しておいてください。第9章も合わせて予習しておいてください。
第10回 第2章遺伝情報の複製
 (2)細胞増殖とDNA複製・・遺伝子とDNA、DNAの複製(半保存的複製・不連続複製)
準備学習等 教科書の当該のところに目を通しておいてください。
第11回 第3章 遺伝子の発現
 (1)セントラドグマ:転写と翻訳
 (2)遺伝子の転写とその制御
準備学習等 教科書の当該のところに目を通しておいてください。
第12回 第3章 遺伝子の発現
 (1)転写と転写後修飾
 (2)遺伝子の翻訳とその制御
準備学習等 教科書の当該のところに目を通しておいてください。
第13回 第4章 遺伝子発現の制御
 原核生物における遺伝子発現調節・・・オペロンなど
準備学習等 教科書の当該のところに目を通しておいてください。
第14回 第4章 遺伝子発現の制御
 真核生物における遺伝子発現調節
準備学習等 教科書の当該のところに目を通しておいてください。
第15回 総括 および 小試験 準備学習等 教科書、およびこれまでに配付した資料に目を通しておいてください。
第16回 期末試験 準備学習等 試験準備対策をしっかりとしておいてください。

成績評価

・期末試験、レポート、および平常点(授業時での質疑応答)から総合的に評価します。
・「生物学A」で、生物の有する機能、その調節に関する生化学的・分子生物学的知識、さらにはマクロな視点での生物と環境とのかかわりを考えるための専門基礎的知識が習得されていることが合格の基準になります。
・レポートはインターネットからの情報のまるうつしなどは評価対象外にします。

備考(実務経験の活用を含む)

授業は基本的に学年歴に従って行います。なお、学会出張などでの休講の場合の補講等については、授業時に指示します。