応用物理実験(工学[情報])

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
応用物理実験(工学[情報])
Advanced Physics Lab
A600350005 2 2 後期授業 理系基礎科目 FLPHY2935-J3 水3,水4 A5-122,B8-応用物理実験室1~8 三村 功次郎・他

オフィスアワー

時間:火曜日16:00~18:00, 場所:B9棟109号室
Zoom による質問・相談も歓迎します。メールをいただければ時間調整を行い対応します。

授業目標

全て対面で実施する予定です。
ただし新型コロナウイルス感染症の状況によっては、一部の実験テーマをオンライン上での演示実験として実施すると共に、レポート提出を授業支援システム上で行っていただくなど、三密を避ける措置を取る可能性があることをご理解ください。

物理学の原理に関する理解を深め,物理工学研究に用いられる基礎的実験テクニックを習得する。実験結果の処理方法や考察等,実験報告書作成に関する実践的な処方も同時に身につける。
後述する個々の実験テーマにおける原理の理解や技術の習得以外に,授業全体を通して以下の能力を身につけることを達成目標とする。
1. 実験開始前に実験内容を理解し,作業の実施手順を考えておく等,しっかり準備をした上で実験に臨むことができる。
2. 実験中は共同実験者と協力して作業を分担し,意見交換を行いながら進めることができる。
3. 実験終了後にも実施内容を確認できるよう実験ノートを記録することができる。
4. 測定値の精度を最大限活用し,正しく有効数字を取り扱うことができる。
5. 文献値と比較できる実験結果がある場合には,誤差を評価,検討できる。
6. 見やすく丁寧で正確なグラフを描くことができる。
7. 他の人に読んでもらうことを第一に考えつつ,一般的な作成ルールに従ってレポートをまとめることできる。
8. 読む人に自分の考えを理解してもらえるよう,論理的,具体的に考察を記述することができる。
9. 考察で他の人の考えを参考にした場合は,参考文献としてレポートに明記できる。

教科書

応用物理実験 第27改訂版 (大阪府立大学工学域編)

参考書

・1年次に使用した「物理学実験」(学術図書出版社)。
・個別の実験テーマに関する参考文献はテキスト該当部分の章末に記載。
・「実験実習における安全のための手引き」(大阪府立大学大学院工学研究科災害予防委員会編)第2章 2.1節。
・「アカデミック・ライティング入門編:レポートの書き方」(大阪府立大学「アカデミック・ライティング入門編」編集委員会)

関連科目

物理学実験

授業時間外の学習(準備学習等について)

授業目標1にも掲げましたが,実験を行う前に内容を理解把握しておくか,していないでは,実験の成功率や実験にかかる時間が大きく違ってきます。
実験を行う前に必ずテキストの該当部分をよく読み,何を調べるためにどのような手順で実験を進めていくか把握しておく習慣をつけましょう。可能ならば,測定/観察結果の記録として実験中に必要となる予想される表などを予め用意しておきましょう。授業支援システムに演示実験のビデオをアップしているので予習に利用してください。
実験終了後は,指示に従って計算して終わりとするのではなく,実験目的や測定精度に適った結果が得られているかどうか検討しましょう。当初の予測から外れている場合はその原因について考察しましょう。積極的に他の文献や資料を考察の参考とするのは問題ありませんが,それらの内容を理解した上で引用するようにしましょう。

授業の概要

実験を通して物理学の原理の理解を深めるとともに,複合的且つ応用的な物理実験の方法を習得させる。さらにコンピュータを利用した機器の使用法に慣れさせ,将来におけるより高度な各専門分野の実験に対処できる能力を養うことを目的とする。また,与えられた実験条件のもとで最良の結果を得,報告書としてまとめる能力を養うことを目的とする。

授業計画

初回の授業でガイダンスを行う。授業の進め方,実験実施/レポート作成に関する注意事項,成績評価について説明する。
以下の実験テーマを2〜3人1組のグループに分かれて行う。1つの実験テーマは,4グループで2週かけて実施する。各テーマの実施順序および使用する装置番号は掲示で指示する。
1. 放射線計測
(目標)ガイガー・ミュラー計数管の原理を理解し,最適使用電圧を決めることができる。放射線計測の統計的性質を理解し,2線源法を用いて計測装置の分解時間を求めることができる。誤差波及の法則を使って,個別の測定値の誤差の影響を調べることができる。吸収測定から鉛の吸収係数を求めることができる。
2. コンピュータを用いた金属の熱分析
(目標)熱電対の原理を理解し,熱起電力を温度に変換できる。溶融させたSn金属の冷却曲線から融点を求めることができる。Pb-Sn合金の状態図を理解し,溶融した合金の冷却曲線から共晶点を求める。合金の冷却曲線の数値微分から初晶点を求め,合金の組成を推定できる。
3. X線回折
(目標)Si及びGe粉末X線回折の実験を行い,ブラッグの法則,ミラー指数の定義を理解し,観測された回折ピークに対応する結晶面のミラー指数と原子面間隔を求めることができる。
4. 真空蒸着
(目標)蒸着を行うために容器内を排気する過程を記録し,装置の排気特性を調べることができる。蒸着するアルミニウムの体積とガラス基板までの距離から,蒸着膜の厚さを計算できる。蒸着中の様子の観察記録から,蒸着中の容器内の圧力変化に対する原因を推定することができる。
5. レーザーによる光の干渉・回折実験
(目標)格子定数が既知の透過回折格子による回折スポットを観測し,レーザー光の波長を求めることができる。間隔が未知の金属製メッシュおよび単スリットの回折パターンを観測し,それぞれの間隔を求めることができる。
6. 電気伝導
(目標)4端子法の原理を理解し,半導体の抵抗率を測定することができる。ホール効果の原理および正孔の概念を理解し,半導体のホール係数および担体数を求めることができる。測定結果からp型,n型を判別することができる。

成績評価

授業目標の達成目標1~9および個別実験テーマの目標の達成度で成績評価を行う。
全ての授業に参加し,全てのレポートを提出することを原則とする。
成績評価は,「全レポートの平均点」×「平常点」で行う。
平常点は,実験の予習状況,実験態度,出席状況などを総合的に判断し,減点法により評価する。
合格となるため目安は,やむを得ない場合を除いた欠席が3回の場合,レポート平均点78点以上である。

備考(実務経験の活用を含む)

グループ分けをして実験を実施するため、授業開始前日までに受講申請を終えておくこと。