人工知能で自然知能を賢くする<初年次ゼミナール>

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
人工知能で自然知能を賢くする<初年次ゼミナール>
First Year Seminar
A110010029 2 1 前期授業 初年次ゼミナール FLCFE1101-J2 水3 B4-E301 黄瀬 浩一
岩田 基

オフィスアワー

月曜5コマ 16:15-17:45

授業目標

本講義の目標は,人の状態を知るための新しいセンシング技術を体験し,それを通して未来の学習について考えることである.
人は何かを学習するとき,様々な障害に直面する.例えば,集中力がなくなったり,興味を失ったり,内容が分からなくなったり,などである.このような障害を持った状態を,教師がすべての学習者について把握するのは至難の業である.実は,学習者自身でも明確に分かっていないこともしばしばである.その結果,学習が十分進まなかったり,最終的には科目自体が嫌いになってしまうことも生じ得る.
もし,このような状態をリアルタイムで計測し,その結果に応じて学習者や教師が適切な対応を取ることができれば,大いに学習の助けになるのではないか.本講義で考える未来の学習は,こういった人の状態を計測する技術に基づくものである.具体的には,画像処理,視線計測,姿勢計測,生体信号測定,脳波測定など,人を深く知るためのセンシング技術(ディープセンシング)を用いた計測実習を通して,未来の新しい学習の可能性について考察することを目的とする.
具体的には以下の通りである.
(1) センサの動作原理と使い方を理解すること
(2) 得られたデータを解析し,その結果を評価できること
(3) センシング技術が未来の学習にもたらす意義について理解すること

教科書

なし.スライドを資料として配付する.

参考書

必要に応じて授業で指示する.

授業時間外の学習(準備学習等について)

パワーポイント,エクセルなどプレゼンテーションやデータ解析のためのツールが使えれば,大変助けになる.ツールの利用方法については,講義でも解説するが,時間外の学習も併せて行うことが望ましい.

授業の概要

現在,人の状態を計測するセンシング技術にどのようなものがあって,それによって何がわかるのか.様々なセンサの中から自分の気に入ったものを選んで,自分自身が学習者となって実際にデータを取得し,それを分析することが授業の骨子である.そのような試みを通して,最終的には,未来の学習のあるべき姿について考察する.
このような試みは,現在,研究として活発に行われていることでもあり,いわゆる「正解」は存在しない.それだけに,自らの力で考えることが必要となってくる.その結果,もしかしたら新しい発見に遭遇するかもしれない.この点が,高校までの授業とは全く異なるものである.
そのような話をすると,この授業は,極めて難しいものと思われるかもしれない.でも実際にはそうではなくて,いとも簡単に色々なことが驚くような精度で分かってしまうのだ,ということを体験してもらうことになる.その結果をもとに,創造力を働かせて未来の学習の姿を描いてみることができればよい.

なお,本講義では,実際に人のデータを取得することから,研究倫理上の注意事項を最初に説明する.データ取得は,合意が得られた受講者のみを対象として行う.ただし,合意することが受講の条件ではなく,合意できない場合については,別途,データ取得を伴わない授業を行っていく.

授業計画

授業は概ねつぎのような構成である.
(1) イントロダクション;授業の目的や全体の概要について説明する.また,データ取得についての研究倫理上の注意事項を説明する.
(2) センシング技術の解説:人に対して使えるどのようなセンシング技術が存在するのかを,実際のセンサを示しながら解説する.
(3) データ取得:学習に関連する与えられたタスク(例えば,英単語の学習)を選定し,自らが学習者となって(2)のセンサを使って状態を計測し,データを取得する.
(4) データ分析:自分自身の状態がデータに表れているかどうかを,データを分析することによって明らかにする.
(5) 報告:レポートにまとめて,皆の前で概要を報告する.
(6) システム更新:タスクを変更するか,新しいセンサを加えるかを選択し,新たなデータ取得の準備をする
(7) データ取得:更新したシステムを用いてデータを取得する
(8) データ分析:取得したデータを分析し,結果を評価する.
(9) 報告:レポートにまとめて,皆の前で概要を報告する.
(10) プレゼンテーション準備:皆の前で過去2回のセンシングについて発表するための準備を行う.
(11) プレゼンテーション

成績評価

レポート50%, プレゼンテーション50%で評価する.合格となるためには,レポートで必要な事項がもれなく記載されていること,プレゼンテーションで自らの実験結果を効果的に報告し,考察を加えられていることが必要である.