ミクロ経済学特論2A

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
ミクロ経済学特論2A
Advanced Studies in Microeconomics 2A
P420080001 2 1 前期前半 専門科目 EEECO5208-J1 月3,月5 B1-5 宇野 浩司

授業目標

本科目の目的は次の3つです.
1.社会・経済,身の回りにある「戦略的環境」での現象のなぞを解き明かしたり,「戦略的環境」で生じている問題への対策を立てたりできるようになる.
2.戦略的環境に関して自分で立てた「問い」に対して「答え」を与え,「読み手」に伝わるように表現できるようになる.
3.ゲーム理論を応用した論文を読めるようになる.

 そのために,ゲーム理論の基礎を習得し,ゲーム理論を応用した論文を読めるようになることを目指します.具体的な到達目標は次のとおりです.

1. 戦略的環境に応じた「ゲーム」としての表現の仕方を説明できる.
 (a) 戦略形表現(標準形表現,標準形ゲーム,戦略形ゲーム)
 (b) 利得表
 (c) 展開形表現
 (d) ベイジアンゲーム
2. 代表的なゲームの解・均衡の定義と意味を説明できる.それらを導出できる.
 (a) ナッシュ均衡
 (b) サブゲーム完全均衡
 (c) 完全ベイジアン均衡
 (d) ベイジアンナッシュ均衡
3. 代表的なモデルを用いた分析の内容と意味を説明できる.
4.戦略的環境に関して問いを立て, 1-3 を応用し,答えを与えることができる.

教科書

Tadelis (2013) Game Theory: An Introduction, Princeton.
Mas-Colell, Whinston, Green (1995) Microeconomic Theory, Oxford University Press.

参考書

グレーヴァー香子 (2011)『非協力ゲーム理論』知泉書館,
岡田章 (2021)『ゲーム理論』有斐閣.
Dixit, Sheath (2014) Games of Strategy (4th ed), W. W. Norton & Company.
Gibbons (1992) Game Theory for Applied Economists, Princeton.
Osborne & Rubinstein (1994) A Course in Game Theory, MIT.
Mailath (2018) Modeling Strategic Behavior: A Graduate Introduction To Game Theory And Mechanism Design, WSPC.
Fudenberg & Tirole (1991) Game Theory, MIT.
Maschler, Solan, & Zamir (2020) Game Theory (2nd edition), Cambridge.

関連科目

1.ミクロ経済学特論IAの知識を前提とする.
2.ゲーム理論を詳しく学んだことのない人,ゲーム理論に興味のある人,ゲーム理論を用いて修士論文を書く可能性のある人は,本科目と合わせて,学部前期開講科目「ゲーム理論」(水2)へ4月から出席することを強くお薦めする.

授業時間外の学習(準備学習等について)

1.各回で指定する教科書の範囲を予習,復習をする.
2.各回に出題する課題(主にTadelis (2013)の章末問題)を解き,授業前に提出する.

授業の概要

 次の項目について講義する。
I. Rational Decision Making
II. Static Games of Complete Information
III. Dynamic Games of Complete Information
IV. Static Games of Incomplete Information
V. Dynamic Games of Incomplete Information

授業計画

第1回 I. Rational Decision Making
1. The Single-Person Decision Problem
準備学習等 シラバスをよく読んでおく.
T: Ch.1
課題1
第2回 2. Introducing Uncertainty and Time 準備学習等 T: Ch.2
課題2
第3回 II. Static Games of Complete Information
1. Normal-Form Games
2. Rationality and Common Knowledge
準備学習等 T: Chs.3, 4
課題3
第4回 3. Mixed Strategies
4. Nash Equilibrium
準備学習等 T: Chs.5, 6
課題4
第5回 II. Dynamic Games of Complete Information
1. Perfect Information Games
2. Mixed Strategy and Behavioural Strategy
3. Subgame-Perfect Equilibrium
準備学習等 T: Chs.7, 8, 15
課題5
第6回 4. Imperfect Information Games
5. Weak Perfect Bayesian Equilibrium
準備学習等 T: Chs.7, 8, 15
課題6
第7回 III. Static Games of Incomplete Information
1. Bayesian Games
2. Bayesian Nash Equilibrium
準備学習等 T: Ch.12
課題7
第8回 IV. Dynamic Games of Incomplete Information
Perfect Bayesian Equilibrium
準備学習等 T: Ch.15
課題8
第9回 V. Applications
1. Oligopoly models
準備学習等 T: Ch. 5
課題9
第10回 2. Bilateral Bargaining 準備学習等 T: Ch. 9, 11
課題10
第11回 3. Repeated Games 準備学習等 T: Ch. 9, 10
課題11
第12回 4. Auctions 準備学習等 T: Ch. 13
課題12
第13回 5. Mechanism Design 準備学習等 T: Ch. 14
課題13
第14回 6. Signalling Games 準備学習等 T: Ch. 16
課題14
第15回 7. Cheap Talks 準備学習等 T: Ch. 18
課題15

成績評価

達成目標の達成度について評価する.

単位を習得するためには次を達成するすることが求められる.
1.さまざまな戦略的環境をゲームとして適切に表現できる.
2.ゲームの均衡を正しく導出できる.
3.1,2の結果を解釈し,論理的に導かれる知見を見出せる.

具体的には次のように評価する.
合否判定は,次の合計が60点以上ならば合格,60点未満ならば不合格(D)とする.(絶対評価)
• 期末試験(70点)
• 試験以外(最大40点)
– 小テスト&課題 (30点)
– +α

成績評価は期末試験の点数 (70点) を用いて,次のように評価します.まず,合格者の点数の上位から
• A: 30%;B: 40%;C: 30%
の割合に近くなるように成績を割り振ります(緩やかな相対評価).次に,A の者の中で,期末試験が特に優秀な成績を納めた者を A+ へ変更する.