天然物化学

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
天然物化学
Natural Products Chemistry
B301450001 2 3 後期授業 専門科目 CAAGC3322-J1 火2 C17-第1講義室 秋山 康紀

オフィスアワー

毎週木曜日12:10~12:50

授業目標

天然物化学は、生物の生産する物質(=天然物)、特に二次代謝産物について精製・単離、分析、構造決定を行うと共に、生合成や生理活性を調べ、また確立された構造に基づいて全合成やより好ましい特性を有する誘導体の調製を行い、その成果を人類の生活向上に役立てようとする学問であり、有機化学の一分野である。それら天然物の構造、分布、生理活性、生合成経路、そして関連産業分野における利用について理解するのが本講義の目的である。具体的には、以下の能力を身につけることを達成目標とする。
1.ポリケチド・脂肪酸関連の二次代謝産物の構造的特徴、分布、生合成、生理活性について説明できること。
2.テルペノイド関連の二次代謝産物の構造的特徴、分布、生合成、生理活性について説明できること。
3.シキミ酸系化合物およびフェニルプロパノイド関連の二次代謝産物の構造的特徴、分布、生合成、生理活性について説明できること。
4.アルカロイド関連の二次代謝産物の構造的特徴、分布、生合成、生理活性について説明できること。
5.植物ホルモン、昆虫ホルモン・フェロモン、微生物ホルモン・フェロモンの構造および機能について説明できること。
6.他感作用物質および生物間情報伝達物質の構造と機能について説明できること。
7.発がん・抗腫瘍物質、自然毒、抗生物質の構造と機能について説明できること。

教科書

各回にプリントを配布する。

参考書

瀬戸治男、天然物化学、コロナ社(2006)
森謙治、有機化学III -天然有機化合物を中心に-、養賢堂(2006)
北川勲・磯部稔、天然物化学・生物有機化学I -天然物化学-、朝倉書店(2008)
田中治ら、天然物化学(改訂第6版)、南江堂(2003)
林 七雄ら、天然物化学への招待、三共出版(1998)
秋久俊博・小池一男、資源天然物化学改訂版、共立出版(2017)

関連科目

有機化学I
有機化学II
有機構造解析学
生体分子合成法
生物有機化学実験

授業時間外の学習(準備学習等について)

天然物化学は有機化学の一分野ですので、化学構造に基づいた生物現象の理解が非常に大切です。よって、時間外の学習では配布プリントを単に見たり、読んだりするだけでなく、実際に天然物やその生合成中間体の構造を書いて学習することを薦めます。たくさんの構造が出てきますので、それらをすべて暗記するのは無理だと思いますが、実際に手を動かして構造を書くことで、生合成によってその天然物が構築されていく過程(反応機構)やその天然物が示す生物活性について構造に基づいた洞察が得られるようになります。

授業の概要

ポリケチド、テルペノイド、フェニルプロパノイド、アルカロイド等の生理活性天然物の構造、分布、生理活性と生合成経路について論じると共に、関連産業分野における利用について解説する。

授業計画

第1回 天然物化学の歴史
(目標)古代から現代へと続く天然物化学の科学としての発展の歴史を正しく理解する。
準備学習等 特になし
第2回 ポリケチド・脂肪酸-(1)ポリケチドの構造的特徴、分布、生合成、生理活性
(目標)ポリケチド関連の二次代謝産物の構造的特徴、分布、生合成、生理活性について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第3回 ポリケチド・脂肪酸-(2)脂肪酸に由来する天然生理活性物質
(目標)脂肪酸関連の二次代謝産物の構造的特徴、分布、生合成、生理活性について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第4回 テルペノイド-(1)テルペノイドの構造的特徴、イソプレン単位および環状テルペノイドの生合成
(目標)テルペノイド関連の二次代謝産物の構造的特徴、イソプレン単位の生合成、環形成の反応機構について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第5回 テルペノイド-(2)モノテルペン、セスキテルペン、ジテルペンの構造、分布、生理活性と生合成
(目標)モノテルペン、セスキテルペン、ジテルペン関連の二次代謝産物の構造、分布、生合成、生理活性について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第6回 テルペノイド-(3)ステロイド、トリテルペン、カロテノイドの構造、分布、生理活性と生合成
(目標)ステロイド、トリテルペン、カロテノイド関連の二次代謝産物の構造的特徴、分布、生合成、生理活性について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第7回 シキミ酸系化合物
(目標)シキミ酸経路による芳香族アミノ酸の生合成と芳香族アミノ酸からのフェノール性化合物への変換機構について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第8回 フェニルプロパノイド-(1)フェニルプロパノイド、クマリン、リグナン、タンニンの構造、分布、生合成と生理活性
(目標)フェニルプロパノイド、クマリン、リグナン、タンニン関連の二次代謝産物の構造、分布、生合成、生理活性について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第9回 フェニルプロパノイド-(2)フラボノイドやその他の芳香族化合物の構造、分布、生合成と生理活性
(目標)フラボノイドやその他の芳香族化合物関連の二次代謝産物の構造、分布、生合成、生理活性について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第10回 アルカロイド-(1)オルニチン、リシン、チロシンから生合成されるアルカロイドの構造、分布、生合成と生理活性
(目標)オルニチン、リシン、チロシンから生合成されるアルカロイド関連の二次代謝産物の構造、分布、生合成、生理活性について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第11回 アルカロイド-(2)トリプトファンから生合成されるアルカロイド、プリン誘導体、シュードアルカロイドの構造、分布、生合成と生理活性
(目標)トリプトファンから生合成されるアルカロイド、プリン誘導体、シュードアルカロイドなどに関連する二次代謝産物の構造、分布、生合成、生理活性について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第12回 植物ホルモン
(目標)植物ホルモンの構造的特徴、分布、生合成、生理活性、産業的利用について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第13回 昆虫ホルモン・フェロモン、微生物ホルモン・フェロモン
(目標)昆虫ホルモン・フェロモン、微生物ホルモン・フェロモンの構造的特徴、分布、生理活性、産業的利用について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第14回 他感作用物質・生物間情報伝達物質
(目標)他感作用物質・生物間情報伝達物質の構造的特徴、分布、生理活性について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく
第15回 発がん・抗腫瘍物質、自然毒、抗生物質
(目標)発がん・抗腫瘍物質、自然毒、抗生物質の構造的特徴、分布、生理活性、産業的利用について正しく理解する。
準備学習等 前回の目標について復習しておく

成績評価

授業目標(達成目標)の1~7の達成度で成績評価を行う。C(合格)となるためには、代表的な天然物の構造が識別でき、それらの分布、生合成や生理活性の基礎的事項について説明できることが必要である。成績を評価する手段として、平常点と期末試験を用いる。成績評価に占める割合は平常点が10%、期末試験が90%とする。