有機化学IA

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
有機化学IA
Organic Chemistry IA
B201510001 2 2 前期授業 専門科目 BCCHE2616-J1 金2 A5-122 八木 繁幸
前田 壮志

オフィスアワー

八木(金曜日・16:15-17:45・B5棟5A-07)前田(水曜日・16:15-17:45・B5棟5A-08)

授業目標

・アルケンやアルキンなどの炭素-炭素多重結合をもつ有機化合物の合成、物性、および反応について説明できる。
・共役π電子系を含む化合物の合成、物性、および反応について説明できる。
・共役π電子系を含む化合物の電子環状反応について、その立体特異性とともに説明できる。
・Hückel則に基づいて芳香族化合物、反芳香族化合物、非芳香族化合物を分類できる。
・ベンゼンの芳香族求電子置換反応とその反応機構について説明できる。
・置換ベンゼンの芳香族求電子置換反応における置換基が及ぼす反応性への影響について説明できる。
・置換ベンゼンの芳香族求電子置換反応における置換基が及ぼす配向性への影響について説明できる。
・他置換ベンゼンの合成戦略および多環芳香族炭化水素の芳香族求電子置換反応について説明できる。

教科書

「ボルハルト・ショア現代有機化学 上 第8版」 K. P. C. Vollhardt, N. E. Schore(化学同人 2019)
「ボルハルト・ショア現代有機化学 下 第8版」 K. P. C. Vollhardt, N. E. Schore(化学同人 2020)

参考書

「カガン有機立体化学」H. B. Kagan著、小田順一訳(化学同人 1981)、「ジョーンズ有機化学 上・下 第5版」M.Jones, Jr., S. A. Fleming著、奈良坂紘一ら監訳(東京化学同人 2016)など
その他、講義内容の理解に効果的と思われる書籍については、講義中に随時紹介する。

関連科目

化学B,有機化学IIA, 有機化学演習IA・IIA, 生物有機化学, 有機金属化学, 有機機能化学

授業時間外の学習(準備学習等について)

本講義では、有機化学、特にアルケン・アルキン類から共役π電子系化合物や芳香族化合物に至るまでの広範な不飽和結合をもつ有機化合物群の合成、反応、物性について講義する。有機化学の理解を深めるためにも効果的な受講に努めてもらいたいが、そのためには、受講者は講義前に教科書を熟読し、わからない部分を事前に明確にすることが肝要である。これらの準備を行わなければ、教育効果は大きく薄れることとなるので、予習には相応の時間を費やすことが望まれる。また、授業後の復習により、理解度を確認し、理解が不十分な内容については教科書や参考書をよく読んで早期に克服し、知識を定着させることが望まれる。

授業の概要

有機化学1は, 炭素-炭素多重結合を有する化合物を対象とし, これらの命名法や基礎的物性に始まり、合成方法、さらには、それらの構造に特徴的な反応性や性質について系統的に理解することを目的とする。アルケン・アルキンなどの孤立した二重結合・三重結合を有する化合物、共役ジエン・トリエンなどの共役π電子系を含む化合物、および芳香族化合物の基本的性質について重点的に解説し, それらの合成や反応についても電子構造に基づいてに理解できるように講義する。

授業計画

第1回 アルケンの命名、構造と性質 準備学習等 教科書の該当する項目(上巻11章pp.561~573)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、アルケンを正しく命名できるようにする。また、アルケンの構造と性質について説明できるようにする。
第2回 アルケンの合成と安定性、脱離反応における立体特異性 準備学習等 教科書の該当する項目(上巻11章pp.580~591)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、アルケンの熱力学的安定性について理解するとともに、E2反応によるアルケンの合成とその反応の立体選択性・立体特異性について説明できるようにする。
第3回 アルケンの反応の基礎 準備学習等 教科書の該当する項目(上巻12章pp.627~650)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、アルケンへの付加反応(水素化反応、ハロゲン化水素の付加、ハロゲン分子の付加)について説明できるようにする。
第4回 アルケンの種々の反応 準備学習等 教科書の該当する項目(上巻12章pp.650~673)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、酸化やシクロプロパン化、エポキシ化など、アルケンの種々の反応について説明できるようにする。
第5回 アルケンのまとめ 準備学習等 第1~4回の講義内容を復習しておく。講義後は、第1~4回の講義内容に関する知識が定着するようにあらためて復習する。
第6回 アルキンの命名、性質と合成 準備学習等 教科書の該当する項目(上巻13章pp.703~718)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、アルキンを正しく命名できるようにする。また、アルキンの構造と性質、および合成方法について説明できるようにする。
第7回 アルキンの反応 準備学習等 教科書の該当する項目(上巻13章pp.718~729)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、アルキンへの求電子反応について説明できるようにする。
第8回 非局在化したπ電子系化合物の性質と反応 準備学習等 教科書の該当する項目(上巻14章pp.751~774)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、アリルカチオン・アニオン・ラジカルの電子構造と性質、ハロゲン化アリルの求核置換反応、共役ジエンへの求電子的付加反応について説明できるようにする。
第9回 共役ジエンの環化付加 準備学習等 教科書の該当する項目(上巻14章pp.774~793)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、Diels-Alder反応や電子環状反応などの共役ジエンに特徴的な反応について説明できるようにする。
第10回 アルキンおよび非局在化π電子系化合物の化学に関するまとめ 準備学習等 第6~9回の講義内容を復習しておく。講義後は、第6~9回の講義内容に関する知識が定着するようにあらためて復習する。
第11回 ベンゼンと芳香族性 準備学習等 教科書の該当する項目(下巻15章pp.891~923)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、ベンゼン誘導体を正しく命名できるようにする。また、ベンゼンの電子構造と性質を説明できるようにする。さらには、Hückel則を理解し、芳香族化合物、反芳香族化合物、非芳香族化合物を分類できるようににする。
第12回 ベンゼンの芳香族求電子置換反応 準備学習等 教科書の該当する項目(下巻15章pp.923~943)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、ベンゼンの芳香族求電子置換反応とその反応機構を説明できるようにする。
第13回 ベンゼン誘導体の芳香族求電子置換反応における置換基効果 準備学習等 教科書の該当する項目(下巻16章pp.957~961)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、ベンゼン誘導体の芳香族求電子置換反応における、置換基による反応の活性化・不活性化を誘起効果・共鳴効果の観点から説明できるようにする。
第14回 ベンゼン誘導体芳香族求電子置換反応の置換基による配向性 準備学習等 教科書の該当する項目(下巻16章pp.961~979)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、ベンゼン誘導体の芳香族求電子置換反応における、置換基による配向性を説明できるようにする。
第15回 置換ベンゼンの合成戦略と多環ベンゼン系炭化水素の反応性 準備学習等 教科書の該当する項目(下巻16章pp.979~993)を事前に読んで予習し、わからない部分を抽出する。講義後は、講義内容を復習し、置換ベンゼンの合成方法と多環ベンゼン系炭化水素の芳香族求電子置換反応における反応性を説明できるようにする。
第16回 定期試験 準備学習等 第11回~15回の講義内容を復習しておく。試験後は、第11回~15回の講義内容に関する知識が定着するようにあらためて復習する。

成績評価

<成績評価ポイント>成績評価は、演習および定期試験によって上述の到達目標の達成度を評価する。また、レポート等の提出物では、事前・事後学習の習熟度を評価する。
<成績評価方法>演習および定期試験(80%)と提出物(20%)で評価する。
<合格のための最低基準>アルケンやアルキンなどの不飽和炭化水素、共役ポリエン、および芳香族化合物の合成、反応、およびおよび物性について説明できるようにすることが、本講義における目標である。その到達度を、演習、定期試験、および提出物によって、上記成績評価方法に照らし合わせて評価する。到達度60%が合格のための最低基準である。