線形数学II<2組>(物質)

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
線形数学II<2組>(物質)
Linear Algebra II
A600120004 4 1 後期授業 理系基礎科目 FLMAT1912-J1 月2,木2 B3-203 藤本 皓大

オフィスアワー

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授業目標

ベクトル空間についての様々な概念(1次独立, 基底, 次元, 1次写像, 1次写像の階数, 1次写像の核, 1次写像の表現行列)や, 抽象ベクトル空間における内積と正規直交基底, 直交補空間, 行列の固有値・固有空間・対角化などの概念を習得する。1次独立性の判定, ベクトル空間(1次写像の像・核含む)の基底・次元の計算, 1次写像の表現行列, グラム・シュミットの直交化法による正規直交基底の構成, 行列の固有値・固有空間の計算および対角化などの計算方法の習得と, 計算方法の背後にある数学的原理や理論を理解することを目標とする。
具体的には、以下の能力を身につけることを目標とする。

1. 1次独立・1次従属の概念を理解し,具体的なベクトルの組について1次独立性を判定できる。
2. 基底と次元の定義を理解し,基本的なベクトル空間について基底の例を挙げ,次元を答えることができる。
3. ベクトル空間の部分空間の概念について理解し、具体的に与えられたベクトル空間の部分集合が部分空間になっているかどうか判定できる。
4. 有限個のベクトルで生成される部分空間の基底の求め方を理解し,有限個のベクトルで生成される部分空間の基底と次元を求められる。
5. 斉次連立1次方程式の解空間の基底の求め方を理解し,斉次連立1次方程式の解空間の基底と次元を求められる。
6. 1次写像の像・核の定義とその基底の求め方を理解し,具体的に与えられた1次写像の像や核の基底と次元を求められる。
7. 基底に関する座標の概念を理解し,具体的なベクトルについて,与えられた基底に関する座標を求めることができる。
8. 表現行列の概念を理解し,与えられた基底に関して,1次写像の表現行列を求めることができる。
9. 内積の定義と基本的性質を理解し,内積を含んだ計算を行うことができる。
10. グラム・シュミットの直交化法の手続きと仕組みを理解し,与えられたベクトルの組に対してグラム・シュミットの直交化法を適用し,正規直交系をつくることができる。
11. 直交補空間の定義を理解し,与えられた部分空間の直交補空間を求めることができる。
12. 正射影の定義を理解し,与えられたベクトルの部分空間への正射影を求めることができる。
13. 固有値の概念を理解し,与えられた行列の固有多項式を計算して固有値を求めることができる。
14. 固有空間の概念を理解し,与えられた行列の固有値に対し,固有空間の基底と次元を求めることができる。
15. 対角化の概念を理解し,与えられた行列の対角化可能性を判定でき,対角化を実行できる。
16. 直交行列による対角化の概念を理解し,実対称行列の直交行列による対角化を実行できる。

教科書

石井・川添・高橋・山口著「理工系新課程 線形代数---基礎から応用まで[改訂版]」(培風館) ISBN: 978-4-563-00392-0

参考書

理工系新課程 線形代数演習―解き方の手順と例題解説(川添・山口・吉冨著,培風館) ISBN: 978-4-563-00393-7
村上・佐藤・野澤・稲葉著「教養の線形代数」(培風館), ISBN978-4-563-00376-0

関連科目

線形数学I, 微積分学I, II

授業時間外の学習(準備学習等について)

授業の理解には予習・復習が不可欠です. シラバスに毎回の授業内容に対応する教科書の節番号を記載しているので, 予習として教科書の該当部分を読み, 授業で扱うトピックについて大まかなイメージをつかむよう心がけること. さらに, 独力で読んでわからないところを明確にしてくることが望ましい. また, 復習として, 授業でやったところの教科書・ノートを読み返して内容をしっかり理解するよう努めるとともに, 授業中に指定した演習問題(教科書の問, Webドリルなど)を解くこと, を毎回必ず行ってください.
Web上で授業内容に関する問題演習が行えます. 学生ポータルの「学習システム」のメニューから「Web数学学習システム」をクリックすることでシステムにログインできます. 使用方法がわからないときは, 質問受付室で聞いて下さい.

授業の概要

原則として、対面形式での実施とする。

ベクトル空間における,ベクトルの1次独立性,基底,次元,1次写像とその表現行列,計量ベクトル空間の正規直交基底とグラム・シュミットの直交化法について講義する.さらに,行列の固有値・固有ベクトル・対角化の概念と対角化可能判定法および対角化の手順について講義する.

授業計画

第1回 講義全体のイントロダクション, 抽象ベクトル空間の定義と例
(目標)具体的な例を通してベクトル空間の概念を理解する.ベクトル空間の例として数ベクトル空間などの部分空間の概念を理解する.
準備学習等 教科書5.1節(p.115, 問5.2まで)の内容を事前に読んでおく.
第2回 ベクトルの1次結合と生成系
(目標)ベクトルの1次結合と生成系についてそれらの概念を理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し,教科書5.1節(p.116, 定義5.2からから最後まで)の内容を事前に読んでおく.
第3回 1次独立と1次従属
(目標)与えられたベクトルの組が1次独立・1次従属であるとは何か理解し,また,
ベクトルの1次独立性・1次従属性を示すことができる.
準備学習等 前回の目標について復習し,教科書5.2節の内容を事前に読んでおく.
第4回 基底と次元
(目標)ベクトル空間の基底とは何か,次元とは何かを理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し演習書問題15,16を解いておく.教科書5.3節(p.124, 例5.10まで) の内容を事前に読んでおく.
第5回 部分空間の基底と次元
(目標)斉次連立1次方程式の解空間と与えられたベクトルにより生成される部分空間の基底と次元の求めることができる.
準備学習等 前回の目標について復習し教科書5.3節(p.124, 例題5.1から, p.125, 問5.9まで) の内容を事前に読んでおく.
第6回 基底の存在証明
(目標)数ベクトル空間の部分空間に基底が存在することを理解し,基底の特徴づけを理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し演習書問題17~19を解いておく.教科書5.3節(p.125, 定理5.5から最後まで) の内容を事前に読んでおく.
第7回 部分空間の和と共通部分
(目標)部分空間の和空間が再び部分空間になることを理解し,その部分空間の次元と元の空間の次元の関係を表す次元公式を理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し,教科書5.4節(p.131まで) の内容を事前に読んでおく.
第8回 部分空間の和に関する次元公式
(目標)いくつもの部分空間の和とそれらに関する次元公式を理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し教科書第5章演習問題,演習書問題20,21を解いておく.教科書5.4節(p.132から最後まで) の内容を事前に読んでおく.
第9回 1次写像の定義と例
(目標)抽象ベクトル空間の間の1次写像の概念を理解し,1次写像は基底の行き先にのみによって決定されることを理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し,教科書6.1節の内容を事前に読んでおく.
第10回 1次写像の像と核
(目標)1次写像の像と核の定義とそれらが部分空間になることを理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し,教科書6.2節(p.152, 命題6.8まで)の内容を事前に読んでおく.
第11回 1次写像の像と核の基底と次元
(目標)1次写像の像と核の基底と次元が求めることができる.
準備学習等 前回の目標について復習し,教科書6.2節(例題6.1)の内容を事前に読んでおく.
第12回 1次写像の像と核に関する次元公式
(目標)1次写像の像と核の関係を表した次元公式を理解するとともに,次元を求めるときに次元公式を使えるようになる.
準備学習等 前回の目標について復習し演習書問題22,23を解いておく.教科書6.2節(命題6.9, 定理6.10, 命題6.11)の内容を事前に読んでおく.
第13回 抽象ベクトル空間の座標
(目標)抽象ベクトル空間の基底と座標の関係を理解する.また,与えられたベクトルの与えられた基底に関する座標を求めることができるようになる.
準備学習等 前回の目標について復習し,教科書6.3節(p.156, 問6.6まで)の内容を事前に読んでおく.
第14回 1次写像の表現行列
(目標)1次写像が行列で表現できることを理解し,1次写像の与えられた基底に関する表現行列を求めることができる.
準備学習等 前回の目標について復習し演習書問題24を解いておく.教科書6.3節(定義6.6から定理6.15まで)の内容を事前に読んでおく.
第15回 基底の変換行列
(目標)基底の変換行列を理解し,基底を取り替えることにより1次写像の表現行列がどのように変わるか理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し演習書問題25,26を解いておく.教科書6.3節(定義6.7から最後まで)の内容を事前に読んでおく.
第16回 ベクトル空間の内積と直交性.
(目標)抽象ベクトル空間の内積・直交性について理解し,平面・空間ベクトルと同様な性質が成り立つことを理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し教科書第6章の演習問題,演習書問題27を解いておく.教科書7.1,7.2節の内容を事前に読んでおく.
第17回 正規直交基底とグラム・シュミットの直交化法
(目標)正規直交基底と与えられた基底から正規直交基底を求めるグラム・シュミットの直交化法を理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し,演習書問題28,29を解いておく.教科書7.3節の内容を事前に読んでおく.
第18回 グラム・シュミットの直交化法の演習
(目標)グラム・シュミットの直交化法を用いて与えられた基底から正規直交基底を求めることができる.
準備学習等 前回の目標について復習し,演習書問題28,29を解いておく.教科書7.3節の内容を事前に読んでおく.
第19回 直交補空間と正射影
(目標)与えられた計量ベクトル空間とその部分空間に対してその直交補空間とは何か理解する.また,部分空間への正射影を求めることができる.
準備学習等 前回の目標について復習し,演習書問題30を解いておく.教科書7.4節の内容を事前に読んでおく.
第20回 直交変換と直交行列.
(目標)直交変換と直交行列を理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し,演習書問題31,32を解いておく.教科書7.5節の内容を事前に読んでおく.
第21回 対角化に関するイントロダクション
(目標)行列の対角化の定義とその意義を理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し,教科書第7章の演習問題を解いておく.教科書8.1節の内容を事前に読んでおく.
第22回 行列の固有値と固有ベクトル
(目標)行列の固有値と固有ベクトルの定義を理解し,それらを求められることができる.
準備学習等 前回の目標について復習し,教科書8.2,8.3節の内容を事前に読んでおく.
第23回 固有空間
(目標)行列の固有空間を理解し,それらが求められるようになる.
準備学習等 前回の目標について復習し,教科書8.4節(p.202, 問8まで)の内容を事前に読んでおく.
第24回 対角化可能性判定法
(目標)与えられた行列が対角化可能か,その判定方法を理解する.
準備学習等 前回の目標について復習し演習書問題33を解いておく.教科書8.4節(p.202, 命題8.6から最後まで)の内容を事前に読んでおく.
第25回 対角化可能性判定と対角化の演習
(目標)与えられた行列が対角化可能か,判定できる.
準備学習等 前回の目標について復習しておく.
第26回 対角化の応用(人口問題, 連立微分方程式)
(目標)行列を対角化の応用を理解し応用できるようになる.
準備学習等 前回の目標について復習し演習書問題34を解いておく.教科書8.5節の内容を事前に読んでおく.
第27回 実対称行列の対角化
(目標)実対称行列が直交行列により対角化できることを理解する.また,実対称行列が直交行列により対角化できる.
準備学習等 前回の目標について復習し,教科書8.6節の内容を事前に読んでおく.
第28回 正規行列の対角化
(目標)ユニタリー行列で対角化できる必要十分条件は,正規行列であることを理解し,与えられた正規行列をユニタリー行列で対角化できる.
準備学習等 前回の目標について復習し演習書問題35.1を解いておく.教科書8.7節の内容を事前に読んでおく.
第29回 ケイリー・ハミルトンの定理と最小多項式, 2次曲線の標準形
(目標)ケイリー・ハミルトンの定理と最小多項式を理解し,行列の対角化可能条件が最小多項式で与えられることを理解する.また,実対称行列の対角化の応用として,2次曲線の標準形について学び,与えられた2次曲線を標準形に変形することが出来る.
準備学習等 前回の目標について復習し演習書問題35.2を解いておく.教科書8.8,8.9節の内容を事前に読んでおく.
第30回 定期試験 準備学習等

成績評価

授業目標(達成目標)の1~9の達成度によって成績評価を行う.C(合格)となるためには、授業目標の項目1、2、4、5、7、8、9、10、11、12、13、14、15のうち11項目以上が達成できること。なお、計算については、数ベクトルについてできればよい。(ただし、軽微のミスは許す。)
成績を評価する手段としては, 授業内での演習, レポート, 期末試験を用いる.

備考(実務経験の活用を含む)

授業支援システムを利用する可能性があるため、利用方法を確認しておく。