線形数学I<1組>(物質)

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
線形数学I<1組>(物質)
Linear Algebra I
A600110003 2 1 前期授業 理系基礎科目 FLMAT1911-J1 金2 B3-202 藤本 皓大

オフィスアワー

専門基礎・数学では、講義内容に関する相談・質問は「質問受付室」(B3棟2階216)で受け付けます。各時間帯の担当教員や質問受付室の地図についての詳しい情報は、高等教育推進機構ホームページの数学質問受付室のページを見てください(高等教育推進機構のトップぺージより質問受付室のバナーをクリックして下さい)。

授業目標

平面および空間のベクトル、n次元数ベクトル空間、行列、1次写像の概念の理解、行列の基本変形を用いた連立1次方程式の解法や逆行列の計算、行列式の種々の計算方法の習得を目標とする。具体的には、以下の能力を身につけることを目標とする。

1. 空間内の平面について、平面の方程式とパラメータ表示を理解し、平面の方程式をパラメータ表示に書き直すことができる。
2. 行列とその演算について、定義と基本的な性質を理解し、行列の積を正しく計算することができる。
3. 行列の定める1次写像の定義と性質を理解し、線型性を用いた基本的な計算を行うことができる。
4. 平面・空間の1次変換(正射影・対称移動など)について、1次変換を表す行列を求められる。
5. 行列の階数の概念を正しく理解し、具体的な行列の階数を基本変形を用いて求められる。
6. 掃き出し法による連立1次方程式の解法を理解し、拡大係数行列に対する基本変形を用いて4元連立1次方程式を正しく解くことができる(解がない場合、解がただ1つの場合、解にパラメータを含む場合も含む)。
7. 掃き出し法による正則性判定と逆行列の計算の仕組みを理解し、(A|E)に対する基本変形を用いて、正則性の判定と逆行列の計算を実行できる。
8. 行列式の定義と基本的な性質を理解し、4次までの数値成分の行列式を正しく計算できる。
9. 行列式の展開を理解し、3次までの成分に文字を含む行列式を正しく計算できる。

教科書

石井・川添・高橋・山口著「理工系新課程 線形代数---基礎から応用まで[改訂版]」(培風館) ISBN: 978-4-563-00392-0

川添・山口・吉富著「理工系新課程 線形代数演習---解き方の手順と例題解説」(培風館) ISBN: 978-4-563-00393-7

授業時間外の学習(準備学習等について)

授業の理解には予習・復習が不可欠です。(自学自習の習慣を維持すれば一生の財産になります。)シラバスに毎回の授業内容に対応する教科書の節番号を記載しているので, 予習として教科書の該当部分を読み, 授業で扱うトピックについて大まかなイメージをつかむようにして下さい。 若し読んでわからないところがあれば出来るだけその内容を明確にして下さい.それだけでも講義の理解度があがります。
復習としては教科書・ノートを参考にして公式、計算の技術、数学概念のイメージ、論理構成等を修得、理解するようにして下さい。
演習問題は教科書の問, Webドリルなどにあります. Web上で授業内容に関する問題演習が行えます. 学生ポータルの「学習システム」のメニューから「Web数学学習システム」をクリックすることでシステムにログインできます. 使用方法がわからないときは, 質問受付室に来て尋ねてもらっても結構です.

授業の概要

 線形数学というのは大雑把に言うと連立一次方程式を学ぶものです。連立一次方程式には幾何学的な見方ができるのは皆さんご存知でしょう。xy平面内の2直線の交点は(然るべき)連立一次方程式を解くことで得られました。xyz空間内の2つの平面の交りに関しても同様で連立一次方程式を解くことになります。この見方は直感的で優れていますが、変数がx,y,z,w,,,,,と増え、更に方程式の個数も増えると図形との対応が意味不明になるという欠点もあります。なので取り敢えず図形的なことは一旦忘れ、(変数の個数も方程式の個数も任意の)連立一次方程式の「掃き出し法」による解法を修得することを最初の目標とします。その際に行列やn次元数ベクトル空間の概念が現れてきます。
 次の目標は行列式です。これは取り敢えずは正方行列の正則性を判定するものとして導入されますが、図形定期な意味もあり数学や物理のいたるところに現れます。それは行列式に限ることではなく線形代数というのは現代の数理科学の基礎事項の一つで、この講義ではその入門部分を講義します。概念的な理解と実際に計算できる能力を得ることは大切なので頑張って勉強して下さい。

授業計画

第1回 全体のイントロ、写像の定義、平面ベクトル・空間ベクトルの復習。
(目標)今後の授業で用いる集合とその間の写像に関する概念を理解すること。平面・空間ベクトルの内積を用いてベクトルの直交性を判定できる。
準備学習等 教科書1.1、1.2.1節の内容を事前に読んでおく。
第2回 空間内の直線と平面の方程式。
(目標)空間内の直線・平面のベクトル方程式(パラメーター表示)および直線・平面の方程式を求めることができる。
準備学習等 前回の授業内容を復習し、教科書1.2.2、1.2.3節の内容を事前に読んでおく。
第3回 数ベクトル空間と行列の演算。
(目標)行列の和の定義を理解して、和が定義されるかどうかを見極められるとともに、行列の和の計算ができる。
準備学習等 教科書1章の演習問題、演習書問題1~5を解いておく。教科書2.1、2.2(定義2.5の前)節の内容を事前に読んでおく。
第4回 行列の積,正則行列。
(目標)行列の積の定義を理解して、積が定義されるかどうかを見極められるとともに、行列の積が計算ができる。行列の正則性と逆行列の定義を理解する。
準備学習等 前回の授業内容を復習し、教科書2.2(定義2.5より後)、2.3節の内容を事前に読んでおく。
第5回 1次写像(線形写像)。
(目標)行列から定まる1次写像が基本ベクトルの行き先で決まることを理解し、1次写像を表す行列を求めることが出来る。
準備学習等 前回の授業内容を復習し、演習書問題6を解いていおく。教科書2.4節の内容を事前に読んでおく。
第6回 1次写像の合成と行列の積、連立1次方程式と行列。
(目標)1次写像の合成と行列の積との関係を理解する。また、連立1次方程式を行列を用いて解く基本アイデアを理解する。
準備学習等 前回の授業内容を復習し、演習書問題7を解いておく。教科書2.5、3.1、3.2節の内容を事前に読んでおく。
第7回 行列の基本変形と基本行列。
(目標)行列の基本変形を正しく実行できる、基本変形と基本行列の関係を正しく理解する。
準備学習等 前回の授業内容を復習し、教科書3.3節の内容を事前に読んでおく。
第8回 基本変形と行列の階数,連立1次方程式の解法。
(目標)行に関する基本変形により行列を(被約)階段行列に変形し行列の階数を求めることができる。また、その応用として連立1次方程式が解くことが出来る。
準備学習等 前回の授業内容を復習し、教科書3.4、3.5節の内容を事前に読んでおく。
第9回 逆行列の計算。
(目標)行列の階数を計算して正則性を判定できる。正則な行列を掃き出し法により逆行列を求めることが出来る。
準備学習等 前回の授業内容を復習し、演習書問題8~11を解いておく。教科書3.6節の内容を事前に読んでおく。
第10回 行列式の定義と簡単な行列式の計算。
(目標)行列の基本変形により行列が計算できる。
準備学習等 前回の授業内容を復習し、教科書2章の演習問題,演習書問題12を解いておく。教科書4.1、4.2節の内容を事前に読んでおく。
第11回 行列式の形(展開式)。
(目標)n次行列式が成分に関する多項式として具体的な形に書き表されることを理解する。
準備学習等 前回の授業内容を復習し、演習書問題13を解いておく。教科書4.3、4.4節の内容を事前に読んでおく。
第12回 行列式の性質。
(目標)行列式に関する重要な性質を理解し、計算に応用できる。
準備学習等 前回の授業内容を復習し、演習書問題14を解いておく。教科書4.5節の内容を事前に読んでおく。
第13回 行列式の展開、余因子行列。
(目標)行列式の行および列に関する展開が実行でき、これを利用して行列式を計算することができる。余因子行列と逆行列の関係を理解する。さらに、行列式による正則性の判定を理解する。
準備学習等 前回の授業内容を復習し、教科書4.6節の内容を事前に読んでおく。
第14回 行列式の応用。
(目標)ヴァンデルモンドの行列式など代表的な行列式を理解するとともに、3次行列式が平行六面体の符号付体積を表していることを理解する。
準備学習等 前回の授業内容を復習し、教科書第4章の演習問題を解いておく。教科書4.7節の内容を事前に読んでおく。
第15回 まとめ。
(目標)この授業で学んだことの総復習をする。
準備学習等 総復習
第16回 期末試験 準備学習等

成績評価

授業目標(達成目標)の1~8の達成度で成績評価を行う。C(合格)となるためには、授業目標の9項目のうち、2、5、6、7、8ができることが必要である(ただし、軽微のミスは許す)。成績を評価する手段としては, 授業内での演習, レポート, 期末試験を用いる.