児童家庭福祉特論A

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
児童家庭福祉特論A
Special Topics in Child and Family Welfare A
Q123150001 2 1 前期授業 専門科目 HHSWF6711-J1 水5 A4-313(研究室) 伊藤 嘉余子

オフィスアワー

毎週金曜3限(12:55-14:25)

授業目標

本講義では、生みの親と一緒に暮らすことができない、社会的養護(施設/里親家庭等)のもとで生活する子どもにとっての「生い立ちの整理」の必要性や、そのための「ライフストーリーワーク」、「治療的養育」のあり方等について学ぶことを目的とする。
具体的には以下の4点を達成目標とする。
1)被虐待体験をもつ子どもが自身の成育歴・現状等についてどのように捉えているのかを理解すること。
2)親と暮らせない子どもが必要とするケア(治療的養育、LSW、FSWなど)の内容について理解すること。
3)ソーシャルワークとライフストーリーワークとの関連性について理解すること。
4)ソーシャルワークにおけるナラティブ理論(物語理論)について理解すること。

教科書

楢原真也著(2015)「子ども虐待と治療的養育:児童養護施設におけるライフストーリーワークの展開」金剛出版(3,600円+税)

参考書

ケイティー・レンチ&レズリー・ネイラー著(才村眞理・徳永祥子監訳)(2015)「施設・里親家庭で暮らす子どもとはじめるクリエイティブなライフストーリーワーク」福村出版.
その他、授業のなかで随時紹介します。

関連科目

なし

授業時間外の学習(準備学習等について)

授業中に指定する参考文献や資料について、授業までに精読し、内容をまとめておくこと。
その他、授業中に指定する課題を実施し、提出すること。

授業の概要

本講義では、先述した目標を達成するために、以下の内容について講義・議論を行う。
1)親と暮らせない子どもと社会的養護の役割
2)社会的養護実践におけるアタッチメント理論
3)被虐待児のケアと治療的養育
4)社会的養護の子どもたちにとってのLSWの意義・必要性
5)ソーシャルワークにおけるナラティブ理論の位置づけや特徴など

授業計画

第1回 オリエンテーション
授業の進め方・内容に関するガイダンス
「社会的養護の子どもにとっての生い立ちの整理の意義」
準備学習等 教科書の序章をあらかじめ読んでおく
第2回 社会的養護の子どもたちの家族背景と養護問題
(目標)日本の養護問題発生理由と社会的養護の子どもが抱える課題との関連について理解する
準備学習等 前回の目標について復習し、配布資料(厚労省:児童養護施設入所児童等実態調査結果)を事前に読んでおく
第3回 社会的養護とアタッチメント理論(1)
(目標)アタッチメント理論とホスピタリズム(施設病)に関する議論の変遷について理解する(1950~1980年代を中心に)
準備学習等 前回の目標について復習し、配布資料(ホスピタリズムと愛着理論)を事前に読んでおく
第4回 社会的養護とアタッチメント理論(2)
(目標)ホスピタリズム論争から現在の「小規模化・地域化」までの議論の変遷について理解する(1990年~現代を中心に)
準備学習等 前回の目標について復習し、教科書第1章を読んでおく
第5回 治療的養育とアタッチメント理論
(目標)治療的養育の構成要素と内容について理解する
準備学習等 前回の目標について復習し、教科書第2章を読んでおく
第6回 社会的養護の子どもにとっての家族
(目標)施設生活の中で、子どもが家族について語ることの意味について考察する
準備学習等 前回の目標について復習し、教科書第3章を読んでおく
第7回 社会的養護とファミリーソーシャルワーク(1)
(目標)親と暮らせない子どもの家族関係調整とソーシャルワークについて理解する
準備学習等 前回の目標について復習し、配布資料(FSWの実践事例)を読んでおく
第8回 社会的養護とファミリーソーシャルワーク(1)
(目標)親と暮らせない子どもの家族関係調整とソーシャルワークについて理解する
準備学習等 前回の目標について復習し、配布資料(FSWの実践事例)を読んでおく
第9回 ライフストーリーワークの歴史的背景
(目標)LSWの成り立ち、歴史的背景、理論的根拠について理解する
準備学習等 前回の目標について復習し、教科書第4章を読んでおく
第10回 ライフストーリーワークの理論的背景
(目標)LSWの理論的背景、構成要素について理解する
準備学習等 前回の目標について復習し、配布資料(LSWの文献)を読んでおく
第11回 ライフストーリーワークとナラティブモデル
(目標)LSWとナラティブモデル、ナラティブアプローチとの関連性について理解する
準備学習等 前回の目標について復習し、配布資料(ナラティブアプローチの実践事例)を読んでおく
第12回 児童養護施設におけるライフストーリーワークの実際
(目標)児童養護施設においてLSWがどのように実践されているか理解する
準備学習等 前回の目標について復習し、配布資料(施設でのLSWの実践事例)を読んでおく
第13回 児童相談所におけるライフストーリーワークの実際
(目標)児童相談所においてLSWがどのように実践されているか理解する
準備学習等 前回の目標について復習し、配布資料(児相でのLSWの実践事例)を読んでおく
第14回 子どもにとってのライフストーリーワーク
(目標)失敗事例・成功事例の比較分析を通して、LSWの実践に必要な内容、専門性、条件、子どもにとっての「語り直しの意義」などについて考察する
準備学習等 前回の目標について復習し、配布資料(LSWの失敗・成功事例)を読んでおく
第15回 まとめ:子どもと「事実」をわかちあうために
(目標)子どもにとって受け入れがたい「生い立ち」を一緒に受けとめていく養育者・援助者の役割について理解する
準備学習等 前回の目標について復習し、教科書の終章を読んでおく

成績評価

授業目標(達成目標)1~3の達成度で成績評価を行う。単位を習得するためには
1)被虐待体験をもつ子どもが自身の生育歴・現状等についてどのように捉えているのかを理解すること。
2)親と暮らせない子どもが必要とするケア(治療的養育、LSW、FSWなど)の内容について理解すること。
3)ソーシャルワークとライフストーリーワークとの関連性について理解すること。
上記3点を達成することが求められる。
成績を評価する手段として、授業内での発言等の授業への参加態度(発表を含む)と期末レポートを用いる。
成績評価に占める割合は、参加態度が40%、期末レポートが60%とする。