生体情報論

科目名
Course Title
授業コード 単位数 配当年次 開講期間
Term
科目分類 ナンバリング
コード
曜日
コマ
教室 担当教員氏名
Instructor
生体情報論
Biological Signal Transduction and Response
P620080001 2 1 前期授業 専門科目 NNBAM5117-J1 木5 B403 澤井 元

オフィスアワー

木曜日18:00-18:30 C-509研究室にて講義に関する相談・質問に応えます。

授業目標

生体で起こる現象を論理的・科学的に理解する能力を養うことを目的とする。講義では日常生活で人々に嫌悪感を与え、誰もが経験する「痛覚」を生体で起こる情報伝達の一例として考察し、以下の能力を身につけることを達成目標とする。
 1.感覚の情報伝達のしくみについて説明できる
 2.痛覚の特徴について説明できる
 3.疼痛の種類とコントロール法について説明できる

教科書

作成した講義ノートを配布します。講義に関する文献は事前に配布します。

参考書

授業の進行に合わせて随時紹介します。

関連科目

共通特論I、がん看護学

授業時間外の学習(準備学習等について)

事前に紹介する資料を読むこと

授業の概要

 私たちは痛み(Pain)を日常生活ではほとんど感じない。痛みを感じる痛点は皮膚には約130個/1cm2あり、全身では約300万個と計算される。押ピンを足で踏むと、足をはねのけ、飛び上がるように痛かったと表現される。これは痛みを引き起こす原因から遠ざかる、逃避行動の一種である。痛みは生命の危険及び異常を知らせる警告信号である。原因が特定できない痛みは心理的・社会的な警告信号ともなる。痛みが持続すると、悪心、嘔吐、顔面蒼白、睡眠妨害が起こり、呼吸が抑制される。また、恐怖心、不安、不快、苦しみが起こる。
疼痛への対処に関して、ホスピスケアの創設者であるSaundersは、がん患者は4つの苦痛を体験することを見出した。4つの苦痛とは「身体的苦痛 physical pain」、「精神的苦痛 psychological pain」、「社会的苦痛 social pain」、「哲学的・宗教的苦痛、霊的苦痛 spiritual pain」である。4つの苦痛は相互に関連し、影響を与え、患者が体験する苦痛を「全体として見た苦痛 total pain」として捉える。
疼痛を緩和する方法は、Schmidtによって、薬理的方法、物理的方法、心理的方法として記載されている。これらの理論、活用、効果などをこれまでの研究で考える。

授業計画

第1回 「がん対策基本法」の成立から医療について考える。
細胞の構造と機能、細胞の分化、核、染色体、DNAとRNAの化学構造
準備学習等
第2回 ヒトゲノム計画、遺伝子からタンパク質の合成、コドン、転写と翻訳の過程 準備学習等
第3回 がんの発生、細胞分裂、細胞周期の調節、DNAの複製と修復準備学習 準備学習等
第4回 がん化を引き起こす因子、がんの起こり方、遺伝子突然変異と染色体突然変異、遺伝子と形態・機能の関連 準備学習等
第5回 がん遺伝子とがん抑制遺伝子、アポトーシスとネクローシス 準備学習等
第6回 疼痛、痛みの定義、侵害受容と侵害刺激、陽イオンチャネル、脊髄の構造と機能、痛みの情報の伝達、gate control theory 準備学習等
第7回 痛みの上行路と下行路、脳の構造と機能、脳幹網様体と賦活系、大脳の機能局在、辺縁系 準備学習等
第8回 痛みの分類、体性痛と内臓痛、急性痛と慢性痛、疼痛行動、がん性疼痛、痛みの医学用語 準備学習等
第9回 疼痛への対処、痛みのアセスメント、患者の痛みの表現語、痛みの部位、痛みの強さ、痛みのスケール 準備学習等
第10回 薬理的疼痛の緩和、WHO式がん疼痛治療法、非麻薬性鎮痛薬、
プロスタグランジンの生成、アラキドン酸カスケード
準備学習等
第11回 麻薬性鎮痛薬、オピオイドとその受容体、内因性オピオイド、オピオイドの痛覚抑制、オピオイドの副作用、麻薬のイメージ 準備学習等
第12回 痛覚の閾値、向精神薬、感覚刺激による疼痛緩和、皮膚刺激、温刺激、冷刺激、マッサージ 準備学習等
第13回 運動療法、注意転換法、聴覚刺激、癒し、視覚刺激、嗅覚刺激、味覚刺激、笑い 準備学習等
第14回 リラックス、呼吸、自律神経、交感神経と副交感神経 準備学習等
第15回 自律神経の神経伝達物質と受容体、アセチルコリン、ノルアドレナリン、医療への応用、心臓の活動、循環中枢、代替補完療法 準備学習等

成績評価

 授業目標(達成目標)の1~3の達成度で成績評価を行う。成績を評価する手段として,講義中での質疑応答、レポート、最終口答試問を用いる。
成績評価に占める割合は,質疑喉頭が30%,レポートが30%、口答試問が40%とする。